カヤックフィッシングについて
手軽に水上での釣りを楽しめるカヤック。カヤックがあれば岸から投げても届かないポイントを狙えるため、釣果アップが期待できます。
しかし、水上に出れば危険を伴うこともありますので、しっかりとした事前準備が必要です。
本記事ではカヤックフィッシングを楽しむために必要となる知識や道具に関する情報をお届けします。
【動画】カヤックフィッシングの基本解説はこちら
カヤックフィッシングの魅力
カヤックフィッシングの魅力はなんといっても『手軽さ』。エンジンボートのように免許を必要とせず、海でも湖でも水上での釣りを楽しむことができます。
また水面との距離が近かったり、大物がヒットした時にはカヤックごと引っ張られたりと、普段以上に魚とのやり取りを楽しめることもカヤックフィッシングの魅力です。
カヤックフィッシングで人気の魚種(海)
特に海で人気のカヤックフィッシングでは、ルアー釣りも餌釣りも楽しめます。ルアー釣りではシーバスやヒラメ、根魚、青物など、餌釣りではアジやキス、カレイなどを狙えます。
移動範囲が制限されないメリットを活かして、岸からでは狙えないポイントで釣りを楽しんでみましょう。
カヤックフィッシングの初期費用
10〜11ftのカヤックの相場は、100,000〜150,000円。その他、ライフジャケット(救命胴衣)などの備品も必要です。
購入するカヤックの機種にもよりますが、必要な備品などを合わせ、およそ200,000円前後と考えておきましょう。
カヤックフィッシングに最低限必要なもの
カヤックフィッシングを楽しむには、カヤック本体以外にも揃えておくべきものがたくさんあります。
いずれも安全に釣りを楽しむために必要となりますので、一通り揃えておきましょう。
フローティングベスト
フローティングベストは、カヤックが転覆した際に体を浮かべてくれる必須アイテム。
釣り用で収納ポケットが多く付いているものが、小物を入れておけるため便利です。
ホイッスル
緊急時に周りへ気付いてもらうために必要なホイッスル。
人の耳に届きやすい大きな音が出せるホイッスルを選んで身に着けておきましょう。
パドル
パドルはカヤックで移動する際の必需品。
大きな推進力が欲しい場合には面積の大きなブレード、長時間漕ぎ続ける必要がある時は面積の小さなブレードを選びましょう。
パドルリーシュ
パドルを紛失してしまうと岸に戻ることは困難になるでしょう。
パドルリーシュは、パドルが落ちて流されていかないようにするアイテムです。
パドルフロート
パドルフロートは転覆時にパドルに取り付けて、再びカヤックに乗るためのアイテム。
使い方の手順は事前に練習して、転覆した際に焦ることなく再乗艇出来るようにしておきましょう。
カヤックカート
カヤックは軽いものでも15キロ程度、重たいものでは40キロ程度の重さがあり、持ち運ぶことは困難でしょう。
カヤックカートはそんな重たいカヤックを、水辺まで運びやすくしてくれる道具です。
シーフラッグ
水面に浮かぶカヤックは他の船から見えにくいため、時に重大事故に繋がってしまうことも。
シーフラッグはカヤックに取り付けておくことで視認性を高め、安全に釣りを楽しむために必要です。
ビルジポンプ
ビルジポンプは転覆や雨で艇内に溜まった水を手動で排出できる道具。
排水スピードが速く、耐久性に優れたものを準備しておきましょう。
ビルジスポンジ
ビルジスポンジはビルジポンプと同じく艇内に溜まった水を排出するための道具。
水を多く含めるスポンジなので、素早く水を排出することが出来ます。また、カヤックの汚れや砂を取る時にも便利です。
カヤックの種類とおすすめモデル
釣り用のカヤックには、大きくわけて「シットオンカヤック」「足こぎシットオンカヤック」「シットインカヤック」の3種類があります。
それぞれの種類でメリットが異なりますので、特徴を踏まえたうえで自分に合うカヤックを購入するようにしましょう。
シットオンカヤック
シットオンカヤックは、幅が広いため安定性に優れ、荷物を多く載せられるのが特徴です。
また艇上での自由度が高めで胡坐をかいたり、横向きの姿勢で釣りを楽しむことも出来ます。
ロッドを複数本乗せたり、クーラーボックスを乗せたりしたい方はシットオンカヤックがおすすめです。
▼ おすすめのシットオンカヤック
HUNTER270
最大積載量:145kg
全体重量:22kg
全長:280cm
全幅:85cm
AFカヤック270
最大積載量:160kg
全体重量:約20.5kg
全長:約270cm
全幅:約80cm
足こぎシットオンカヤック
足こぎシットオンカヤックはパドルではなく、足で推進力を得られるカヤックです。
パドルを使わないため、移動しながら釣りをしたり、流れや風がある中でも一か所に留まったりしやすい特徴があります。
一方で他のカヤックに比べて重さがあるため、持ち運びが大変なことや、価格が高めとなっていることがデメリットです。
▼ おすすめの足こぎシットオンカヤック
Hobie ミラージュ コンパス
最大積載量:181kg
全体重量:31kg
全長:366cm
シットインカヤック
シットインカヤックは艇内がコックピットになっていて、そこに足を伸ばして座る種類のカヤックです。
他の種類と比べて全体重量が軽いので持ち運びしやすく、水上での小回りが利きやすい特徴があります。
デメリットは、積載スペースが少ないため荷物があまり乗せらないことや、転覆の際は艇内に水が入ってしまうので再乗艇に技術が必要となったりする点です。
▼ おすすめのシットインカヤック
フィールフリー エクスプレスツアラー デラックス
最大積載量:160kg
全体重量:23kg
全長:350cm
全幅:75.6cm
キャプテンスタッグ エアフレーム1カヤック
最大積載量:約136kg
全体重量:約15.5kg
全長:約318cm
全幅:約80cm
カヤックフィッシングの注意点
手軽にチャレンジできるカヤックフィッシングですが、注意しなければならない点もいくつかあります。
以下に挙げる注意点は必ず覚えておき、カヤックフィッシングを楽しみましょう。
天候を常にチェック
万が一高波で転覆したり、強風で岸に戻れなくなったら大変なことに……。
そうならないためにも、カヤックフィッシングでは水上に出る前の天候チェックはもちろん、釣りをしている最中にも天候が変化していないか常にチェックしておくことが必要です。
また、少しでも天候に不安を感じたら、釣りを止めて岸に戻ることも必要です。
日焼けや体温低下に注意
水上は遮るものがなく、直射日光を浴びやすい環境です。また、水面からの照り返しにより、さらに焼けやすい環境と言えるでしょう。
また、風の影響も受けやすく、ちょっと風が吹いただけで寒くいと感じてしまうこともあります。
日焼けや体温低下を想定した服装で楽しむようにしましょう。
転覆に備える
カヤックではバランスを崩して、転覆してしまうこともあります。
釣りを楽しむ前にカヤック講習を受けるなどして、転覆時に必要な知識を覚えてからカヤックフィッシングを楽しむようにしてください。
また、転覆して再乗艇する際に必要となる道具を準備しておく必要があります。
カヤックで水上の自由を手に入れよう
カヤックフィッシングであれば岸から狙えなかった遠くのポイントまで行くことができ、釣果を大きく伸ばすことが出来るでしょう。
本記事を参考にカヤックや必要となる道具を揃えて、移動やポイントの制限を受けない水上での自由な釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか。