釣り人としての認識
編集部I
しかし、話を聞いていると漁業による影響が多いように思えます。
「漁師のせいじゃね?釣り人はあまり関係ないじゃん」と捉えてしまうこともありそうです。
村岡さん
多くはそうでしょうね。しかし、無関係ではありません。
例えば条例ができたとします。スズキに禁漁期が設定されたなら、釣り人も守らなくてはなりません。同じ水産資源である以上、足並みを揃える必要はありますよね?
編集部I
確かに、そうですね。釣り人も、同じ水産資源を利用させてもらってる以上は考えなきゃいけませんね……。
我々にできることはないだろうか?
編集部I
私たちも釣りを通して、魚に繋がっています!何かできることはないのでしょうか?
村岡さん
活動すべきは遊漁船やプロアングラーなど、釣りで生活をしている人々です。
多くの釣り人は、レジャーとして釣りを楽しんでいただければ良いと思います。
編集部I
確かに、釣りは楽しんでこそのレジャーです。でも、考えなきゃならないこともある気がします。
村岡さん
“魚が減っている”という問題を認識していただければ、無駄な殺生はありません。ふとした時にでも、思い出していただけると嬉しいですね。
あとは、こういった問題に関心の高いメディアやメーカー、プロアングラーなどを支えてあげてください。1人の声援でも、行動するための力になります。
釣りを楽しみ続けられる未来に向けて
編集部I
資源の問題と同時に、釣りができる場所についても制限が出てきていますよね。いわゆる“釣り禁止”と呼ばれる場所ですが、この問題についてはどう思われますか?
村岡さん
釣りをもう少し、社会化していかなくてはならない。そう感じています。
編集部I
社会化……ですか?
村岡さん
釣り人は釣りをする対価、つまり使用料を払って釣り場や環境と“顧客関係になる”ということです。
編集部I
なるほど!それであれば、場所を綺麗にする費用に回したり、ゴミを捨てる人も減るということですか?
村岡さん
そうですね。ゴミを捨てる人というのは、誰も見ていないところで行います。その場所と自分、周りの人間と無関係であるから、そういった行為に及ぶ。つまり、無社会であることが原因というように考えています。
しかし、内水面では違います。遊漁券が必要な場所は、ゴミも少なければ一定の整備も整っています。漁協側はこれに伴い、鮎の放流数などで集客活動を行いますよね。こうした社会の一環が、釣りを気持ちよくさせてくれるというわけです。
編集部I
どうして海では行われないのでしょう?
村岡さん
それは、魚の居場所の問題でしょう。内水面に比べ、海の魚は回遊しますから。管理は難しいです。
編集部I
言われてみれば、確かに。
村岡さん
こういった問題を本質から解決するため、私自身も行動はしています。「fimo」なんかもそうですね。
編集部I
自分もfimoを利用した経験があります!
確かに、マナーやルールに厳格なユーザーが多いように思えました。
確かに、マナーやルールに厳格なユーザーが多いように思えました。
村岡さん
ありがとうございます(笑)
fimoを利用してブログを書くことで、様々な人と繋がります。関係を持つことで、釣り場で悪いことはしにくくなる。匿名性があるとはいえ、釣り人として“顔を持つ”ということが狙いでした。
編集部I
確かに。仲の良い人がブログなどでマナー啓蒙をしていると、自分もやってみよう・気をつけようと思いますね!
村岡さん
そういった意識の連鎖、認識が繋がれば理想的です。
編集部I
村岡さんのように、実際に行動している人がいる。このことを私たち釣り人は認識し、問題があることを忘れてはいけませんね……!
村岡さん
そうですね。考えてもらえるだけでも嬉しいです。
編集部I
改めて感じたが、スゴい人だぞ……。

もう一度考えたい、釣りを取り巻く環境
編集部I
僕らも、改めて考えなきゃいけませんね。
編集部N
ほんとにね。
考えることをやめてしまえば、無かったことになっちゃうから……何が問題なのかは認識だけはしておくべきだね。
編集部I
しかし、スゴい人だったわ。
あんな動機で来てしまったのが恥ずかしいぐらい。
編集部N
いや、ほんとに。
編集部I
村岡さん、マジレジェンド。
編集部N
……
■取材協力:株式会社カルモア(Fimo)
■画像提供:Blue Blue株式会社