簡単なのにうますぎるっ!
釣り人の特権といえば、新鮮な刺身ではないでしょうか?
刺身も良いですよね。しかし、お試しいただきたいのは自家製干物!
保存もできて、簡単な手順でこんなに美味しいのか……と衝撃が走るほどなのです。
方法を調べてみたゾ
私自身も自家製干物は初めて。
ということで、子供たちにテイスティングを依頼。「美味しくなかったらお寿司に連れていけ」とのこと……。
それ、君たちのさじ加減じゃん。と思いつつも、リスクが低く超シンプルな『塩干し』にチャレンジしようと思います。
ザックリとした工程ですが、『魚の下処理→塩汁に漬ける→干す』たったこれだけで完成するようですよ!
自家製干物の作り方
今回は干物界のドン“アジ氏”に出演してもらいました。
釣りでも日本の食卓でも身近な存在である魚種なだけに、仕上がりが非常に楽しみです。
下処理編
魚料理の大半は下処理が終えたあとメインの工程に移っていきますが、干物作成においては包丁も使用する下処理作業が難易度の山場となるのではないでしょうか。
要するに普段料理をされない方や苦手な方も、魚の下処理さえ覚えておけば絶品魚料理が完成するということです。
アジのような小さいウロコは“ペットボトルのキャップ”を使うと便利ですよ。
開き方も数種類存在し、今回は定番である『腹開き』『片袖開き』にしてみました。
開いたら“歯ブラシ”などで内臓や血をキレイに取り除き、キッチンペーパーで水気を取って完了です。
漬け汁の作り方
塩水を作り、そこへ開いた魚を漬込んで味を決めていきます。
調べたところ、塩分濃度は5~15%とそれぞれバラつきがある様子。
数字的に分かりやすいので水1リットル:塩100グラム=10パーセントの塩水を作成してみました。
漬け時間は味を左右する?
どうやら干物は漬け時間が重要とのこと。
まずは基本となる1時間から作ってみました。
漬け時間によって、どれくらい味に変化が生まれるか気になってしまい、3時間と8時間のパターンもつくってみました。
目に濁りが入れば、塩水が芯まで染み込んでいるサインです。
漬込みが完了したら表面の塩分を真水で洗い流します。
ゴシゴシ洗うと身崩れなどの原因になりますので、真水をボウルに張り、くぐらせる程度でOKです。
干し方の基本
漬込み作業が完了したら、魚を乾燥させるため最終工程である干しの作業。
大半が放置となる工程ですが、注意点や上手く干せるポイントを見ていきましょう。
干し網が最適
衣類を干す“物干しハンガー”の洗濯バサミに魚を挟む方法もありますが、猫に取られたり虫がたかる可能性があります。
ここは専用品である『干し網』が最適ですね!
干し網はホームセンターや釣具屋さん、100均でも購入が可能ですよ。
干し時間
日影になり、風通しの良い場所へ干し網をセット。
干し時間は魚のサイズで前後しますが、夏場は3~5時間・冬場は5~8時間が目安とされています。
風が弱い場合は魚が傷んでしまう可能性もありますので、扇風機を利用し風を送る方が良さそうですね。
外に干せないという方にも!
マンションや外に干せない環境でも、自家製干物を諦めることはありません。
ザルをボウルなどの受け皿にセットし、重ならないように魚を並べて冷蔵庫の冷風に当てて1~2日程度で完成できちゃいます!
魚を密室で干す=冷蔵庫が魚臭くなる。
これは嫁様に間違いなく怒られるでしょう。
バレなければ問題ありません。今回は無許可で冷蔵庫干しを決行します。(真似しないでくださいね)
完成しました!
魚の表面を触り、うっすら指紋が残れば一夜干しの完成です!
干すだけなので当然かも知れませんが、見た目的には今まで食してきた市販品と遜色ないクオリティー。
さっそく味を確認したいので、審査員のお二人を呼んできます。
漬け時間の影響はどう?実食してみた
漬込み時間がどれほど影響するのか味の変化を確かめたかったので、時間が異なる3種類の食べ比べを実施します。
審査員は以前“魚の煮つけ”をジャッジしてくれたこのお二人。
今回も10点満点を最高得点とし、評価してもらいました。
(6点を下回れば回転寿司へ連れていく条件付き)
1時間
漬け汁に1時間。スタンダードな干物から炭火でこんがり焼き、実食。
身がふっくらジューシーで塩加減も丁度良い! 初挑戦ですが激ウマです。
こっそり冷蔵庫産の干物を混ぜてみましたが、味に違いはないとのこと。
3時間
少し塩辛いけど、ご飯には合いそうな3時間の漬け込みバージョン。
身のジューシーさや、ふっくら感は変わらなかったので子供達の評価も大きく変動することはありませんでした。
8時間
見た目はなんら変わりが無いものの、圧倒的に漬け時間をオーバーさせた8時間干物。
遂に不快感を覚える塩辛さになっており、ある程度予想はしていましたが……漬け時間が長くなれば塩辛さが増すという実験結果。
評価は長女5点、長男4点と後日パパの少ないお小遣いで回転寿司が確定した瞬間でもありました。
※干物は筆者が責任をもって完食。焼酎との相性はこっちの方がいいですね。
食べきれない分は冷凍保存
余った分はパサパサならないようラップで空気を遮断し、冷凍保存が出来ます。
一夜干しは冷凍で1週間から2週間程で消費してしまいましょう。
日本人に生まれてよかった
今回自家製干物に初チャレンジしてみましたが、釣った魚を普通に炊いて食べるのは勿体ないと思うほど美味しい干物が完成しました。
アジ以外にも根魚やシーバス丸ごとなど、釣った魚の干物がマイブームになりそうです(笑)
ご紹介した通り、魚の下処理が出来れば誰でも簡単に絶品干物を完成させることが出来るので是非挑戦してみて下さい。
ご飯のおかずに、お酒の共にと好きな時に旨い自家製干物を頂けるのは最高ですよ。