木のまな板がほしすぎる

これは釣り人なら起こりうる、何気ない日常会話からスタートしたパパアングラーの記録である。
先日庭に設置したアルミ流し台のサイズに合うものを探してみるか。
どんぴしゃのサイズはなかったばってん、大体20,000円くらいあれば足りるかと……。
こうしてDIYを決意した筆者は、涙をこらえつつホームセンターへ向かったのでした。
木のまな板の利点とは

魚のプロである和食屋さんやお寿司屋さんなど、ほとんどが木のまな板を使用されていますよね。
木のまな板は手入れは必須となってきますが、プラスチック製に比べて柔らかく板前さんの命である“包丁の切れ味が長持ち”するメリットがあります。
ほかにも食材が滑りにくいことや、腕が疲れにくくなるなど魚を捌くのに適したアイテムなのです。
まな板を作ってみよう 準備編

さっそく近所のホームセンターで材料を物色してきました。
今回は耐水・殺菌・防虫性に優れ、初心者でも扱いやすい“ヒノキ板”のまな板にしようと考えています。
ホームセンターで取り扱っていないサイズもありますので、事前に確認しておきましょう。
使ったもの
▼材料
- ヒノキ板(横910×縦300×厚み20)1枚
- ステンレス蝶番 4個
- 米油 1本
▼工具
- 電動インパクトもしくはプラスドライバー
- ノコギリ
- サンドペーパー(荒削り用と仕上げ用を各1枚)
使用する部材は3,000円以内で準備することが出来ました! これなら財務大臣(嫁様)からも怒られないでしょう!
まな板を作ってみよう 作成編

材料が揃ったので、さっそく作っていきます。
簡単な作業ですが、工具を使用する際は事故や怪我に十分注意して下さい。
①半分にカットする

今回作成するまな板は縦90センチ×横30センチの中央から折り畳めるタイプにしようと考えています。
買ってきたヒノキ板を完成サイズの半分にカットし、同じサイズのものを2枚作っていきましょう。
②やすりで削る

2枚のヒノキ板を準備できたら、紙やすりで表面と角の面取りしていきましょう。
接点となる辺は削ってしまうと隙間が出来てしまいますので、そのままにしておきます。
③蝶番をつける

折り畳みの可動部となる“蝶番”を使って、板同士を接続します。
この際に板の間に隙間ができないよう注意!
また、ビスを急に強く締めすぎると板割れする場合があります。丁寧に設置を行っていきましょう。
④米油を塗布する


湿気などからカビや黒ずみが出やすいデメリットを緩和するために、コーティングを行います。
食品を扱うものなので化学的なものは使用せず、天然素材である米油を用意しました。
身近なオリーブオイルなどでもコーティングは可能ですが、不乾性油のため乾いてもベタつく恐れがありますので、速乾性のものをチョイスして下さい。
完成!!

米油が乾いたら遂に完成! 所要時間30分程度と超簡単な作業ですので、子供の夏休みの工作にもオススメです。
予想以上に時間が余ったので、余った木材でおしゃれなカッティングボードも作ってみました。
手作りまな板で捌いた魚を手作りボードに盛り付け、晩酌。うーん、たまりませんね!
イラストも入れてみた

文字やイラストを入れればオリジナリティーがグッと上がります。
ハンダゴテなど熱を利用すれば、簡単に好きな文字やイラストを入れることが出来ますよ。
入れたあとは再度米油などでコーティングしてください。
ヒノキまな板で魚を捌いてみた

とにかく使ってみたい……想いのまま、タックルを片手にホームグラウンドへ車を走らせました。
しかし魚からの反応は得られず見事にホゲ王子確定……。
自分を励ましながら帰り道に第二のホームグラウンドで37センチの尺アジをゲットしてきました!
値札がついているのはご愛嬌ということでお許しください。
使う前は水で濡らそう

木のまな板を使用する上で注意してもらいたいのが『使用前に水で濡らす』ことです。
乾いた状態で使用してしまうと、臭いが木に移ってしまい汚れの原因になってしまいます。
板前さんが布巾でまな板を拭くのもこのためです。
使用する面のみを濡らす方も多いですが、両面隅々まで水をかけて余分な水分を拭き取ってから使用するようにしましょう。
捌きやすさに感動

写真の通り、尺アジも余裕で収まりました!
今まで使っていた一般的なプラスチック製に比べ、食材がズレないので下処理がやり易かったです。
サク取り後、柳葉包丁にて刺身用に切っていきましたが、噂通り切れ味が体感できるほど上がりました!
身がきれいに切れると、調理が更に楽しくなりますね!
お手入れが長持ちの秘訣

使用後の下処理次第で、10年は使えると言われるほど長持ちする木のまな板。
使い終わったあとは“たわし”などで汚れをしっかり落とし、水で洗い流したあとにお湯で流しましょう。
(汚れを落とさずにお湯を使うと、魚のタンパク質が固まり汚れが落ちにくくなってしまいます)
お湯で洗い流したあとは清潔な布巾で拭き取り、風通しの良い場所に陰干しで完了となります。
長期使用し表面に傷や黒ずみが出来た場合は、紙やすりやカンナで削れば新品同然に復活することが可能です。
まな板にもこだわってみよう

敷居が高いと思われがちな木のまな板もDIYで簡単に、そしてかなり安く手に入れる事が出来ました。
早くも手放せない魚料理のマストアイテムになりそうです。
DIYが苦手な方でも簡単にしっかりとしたものが出来上がるので、ご家族様やご友人様へのプレゼントにもオススメですよ。
この機会に是非とも自分だけのオリジナルまな板をゲットしてみてはいかがでしょうか?
今夜はカッティングボードにアジ料理を盛り付け、自己満足に浸りながら一杯やって休もうと思います。