ウェーダーで“広がる”釣りの世界
ウェーダーとは、簡単に言えば胴長靴(胴まである長靴)の事。
釣りにおいては、水辺を濡れずに移動したり、水中に立ち込んで釣りができる為、岸からではアプローチが難しいポイントを攻める事ができたり、立ち位置(キャストコース)の選択肢が増えたりと、非常にメリットの多いアイテムです。
今回は皆さんのスタイルにピッタリと合ったウェーダーに出会って頂きたく、ウェーダーの選び方を解説すると共に、人気のウェーダーを実際に使って検証しました。
※ウェーディングは危険も伴う
一見優雅みに見えるウェーディングも、じつに様々な危険を孕んでいます。
「泥にハマる」「エイに刺される」「水位の上昇で帰れなくなる」「急な増水で流される」「転けると容易に起き上がれない」などなど。
ウェーディングを行う際は、ライフジャケットの着用は必須とし、複数人の釣行をおすすめします。
ウェーダーを選ぶ際のポイント
生地の素材
ウェーダーの生地は大別して、ナイロン素材、透湿性素材、ネオプレン素材があり、生地によって快適に使用できる気温(シーズン)が異なります。
ウェーダーも普段の洋服と同じく、シーズンやシチュエーションにあった生地選びが大切。
▼ナイロン素材「安価・春や秋におすすめ」
比較的、低価格帯のウェーダーに採用されている生地。当然、水は通しませんが、じつは空気も通しません。つまり透湿性が殆どなく暑い時期には非常に蒸れやすいです。
ただ、擦れに対しては強い素材ですので、藪漕ぎが多い方にはおすすめ。
▼透湿性素材「高価・夏におすすめ」
透湿性素材の多くは、ナイロンやポリエステルが原料ですが、各メーカーが独自に開発したムレを防ぐ(空気を通す)素材が使われています。素材として有名なものとしてゴアテックス®などが挙げられます。
非透湿のナイロンに比べ高価ですが、ウェーダー内の蒸れを排出してくれるので夏場のウェーディングにおすすめの素材です。
生地が薄い為、歩きやすい反面、擦れに対してはナイロンよりも弱い傾向にあります。
▼クロロプレン素材「高価・秋冬におすすめ」
クロロプレンは、ウェットスーツなどに使われている高価な素材。生地に厚みがあるので、保温性に優れ、ナイロンよりも擦れに強く丈夫です。
また、伸縮性も高く、脚にフィットして着心地が良いのも特徴のひとつ。秋冬シーズンの釣りにおすすめの素材です。
例えば、蒸れにくい透湿性素材は、夏には最適ですが、生地が薄く擦れに弱い傾向にあります。
どんな生地にも一長一短があることを、心に留めておいてください。
ウェーダーの丈(長さ)
ウェーダー丈は大別して、チェストハイ丈、ウエストハイ丈、ヒップ丈があります。
ウェーダーで浸かれる水深は、ウェーダー丈の半分までが目安。それ以上浸かってしまうと、波を被るといった浸水の危険が高まります。
▼ チェストハイ
最も丈が長く、腰程度の水深に対応。波のある海や、ディープウェーディングなどでよく使われています。丈が長いことで、蒸れやすい、着脱が大変といったデメリットもあります。
ただ、快適性を求め、短い丈買うと起こりがちなのが「もう少し先に行ければなぁ……」という状況。フィールドの水深をあまり把握してない方はチェストハイが妥当です。
▼ ウエストハイ
太もも程度までの水深に対応。チェストハイに比べ、覆われている生地が少ない分、蒸れにくく着脱が楽です。
波を被る心配のない淡水域(バス・渓流)。腰までは水に浸からない方。少しでも快適に過ごしたい方におすすめ。
▼ヒップ
膝くらいまでの水深に対応。機動性に優れ、脱着が楽です。ウェーダーというよりも長靴の延長と言った方がイメージ的には合っているかもしれません。
長靴より少し行動範囲を広げたい。泥の跳ね返りからズボンを守りたい方におすすめです。
ご自身の用途をじっくりと思い浮かべ、自分にあった丈を選びましょう。
ソールの種類
ウェーダーのソールには大きく分けて「ラジアル」「フェルト」「フェルトスパイク」といった種類があります。
ソールの種類は釣り場での安全性にも関わる為、釣り場の底質に合わせた最適なものを選択しましょう。
▼ ラジアルソール「サーフやバス釣りに」
長靴でもよく使われているラジアル(ゴム)ソール。砂地を歩くサーフや河口周りでの釣り、バス釣りなどに選ばれています。
乾いた場所でのグリップ力は高いのですが、濡れていたりヌメリの強い岩、川の中の苔に対してはとても滑りやすいです。
▼ フェルトソール「渓流やツルツルした場所に」
繊維状のフェルトは、濡れている場所や水中のヌメリに強く、渓流等でよく選ばれるソールです。
渓流では定番ですが、落ち葉や泥底では滑りやすいですので、山歩きには不向き。
フェルトは一度水を吸うとなかなか乾かないので、メンテナンスが大変です。
▼ フェルトスパイクソール「磯やゴツゴツした場所に」
フェルトソールに金属性のスパイクが埋め込まれているタイプ。スパイクが引っかかりやすい、ゴツゴツした磯場に向いています。
スパイクが掛からないような丸くツルっとした岩が多いゴロタ浜などには不向きです。フェルト同様メンテナンスが大変です。
オーバーサイズを買ってしまった際は、厚手の靴下を履く、中敷きを増やすなどして調整しましょう。
人気のウェーダーを検証!
今回検証する商品は以下のような条件で選定させていただきました。
・実売価格が5千円程度から、1万5千円以内
・ECサイトの売り上げ上位
・ユーザーから多くの評価を集めているもの
・有名釣具メーカーの新製品
また、今回選んだウェーダーは、歩き易さなどの条件を揃える為に、チェストハイ&ラジアルソールタイプに統一しています。
多くのメーカーで、丈違い・ソール違いがラインナップされていますので、気になった方はそちらをお求めください。
検証内容
検証は以下の2点において注目してみました。
▼ 陸上での動きやすさ
ウェーディングはポイントにエントリーするまでに、駐車場から長距離を歩いたり、乗り越えなくてはいけない障害物が意外とあるもの。
歩きやすいか、足首が曲げやすいか(ブーツが重かったり、固くはないか)、障害物を乗り越えた際、しゃがんだ際に突っ張り感はないか(立体裁断かどうか)など、陸上での歩きやすさに注目します。
▼水中での着用感
ウェーダーのシルエット(太い・細い)の違いで、水中歩行の際の抵抗感が変わり、生地(厚い・薄い)の違いでも、立ち込んでいる際の圧迫感(安心感)が変わります。
その為、水中での着用感や動きやすさに注目してみていきます。
比較検証するウェーダー
- DRESS チェストハイウェーダー エアボーン
- シマノ ハイパーウェーダー
- ダイワ タイトフィットフィッシングウェーダー FW-4300R-T
- ダイワ タイトフィットラジアルウェーダー RW-4301R-T
- プロックス テフロンポリエステルウェダー チェスト
- プロックス ブリザテックポリカウェダー チェスト
- JES-BASARO チェストハイウェーダー
- TORE エクセル チェストハイウェダー 70D TT-100
- NonModo チェストハイウェーダー
- unizom チェストハイウェーダー
DRESS チェストハイウェーダー エアボーン
コスパが良く動きやすい!
ドレスといえば、釣りのウェアや小物などが有名で、その印象的なロゴマークは、釣り場でも良く見かけますよね。
本製品はAmazonレビューの平均が星4.2。シリーズ全体で540個もの評価を集めるドレスのナイロンウェーダー。
生地はナイロンの割には薄くて軽量。そのお影もあってか、陸上での動作はウェーダーとは思えないほどの歩きやすさを感じました。
屈伸した時も引っかかることなく、非常に動きやすい印象を受けました。ブーツはタイトめですが履き心地は良好。くるぶし部分には簡易クッションガードが付いています。
スリムシルエットでありませんが、その生地の軽さゆえか、水中においても動きやすいと感じました。
ナイロン生地なため透湿性はありませんが、インナーメッシュが付いているので、嫌な蒸れ感がなくサラッと履くことができます。
おすすめシーズンは春や秋。生地が薄いため冬の使用はおすすめできません。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:L )
DRESS チェストハイウェーダー エアボーン
コスパが良く動きやすい!
素材 | ナイロン |
---|---|
サイズ展開 | S〜2XL |
ソール展開 | ラジアル/フェルト/フェルトスパイク |
スリムタイプ | - |
立体裁断 | - |
メッシュ加工 | ○ |
キックオフ | ○ |
シマノ ハイパーウェーダー
耐久性に重きを置く方に
擦れに強く耐久性の強いナイロンのタスラン生地を採用しているシマノのウェーダー。
スリムフィット(スリムなシルエット)でシンプルな作りです。生地は触っただけでもその耐久性の高さを伺う事ができます。
陸上での動作は、歩きにくいとは言わないまでも、しっかりした質感の生地ゆえに多少ゴワつきを感じます。
ブーツはほどよい硬さがあり、しっかりと足元を守られている印象を受けました。
水中での動きやすさは、スリムフィット仕様となっているので、抵抗なくスッと歩いていくことが可能。
ブーツのほどよい硬さから水圧を感じることもないため、安心して水の中に入っていることができます。
ナイロン生地で透湿性はありませんが、インナーメッシュが付いているので蒸れても嫌な着心地にはならないでしょう。
おすすめシーズンは春、秋。スリムフィットでインナーをあまり着込めないため、冬の使用は厳しいでしょう。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:L L )
シマノ ハイパーウェーダー
耐久性に重きを置く方に
素材 | ナイロン |
---|---|
サイズ展開 | SS〜3L |
ソール展開 | ラジアル/カットフェルト/カットピンフェルト |
スリムタイプ | ○ |
立体裁断 | - |
メッシュ加工 | ○ |
キックオフ | ○ |
ダイワ タイトフィットフィッシングウェーダー FW-4300R-T
機動力抜群!ランガン派のアナタに
機動性を追求するために薄手で柔らかい70デニールナイロンを採用した、ダイワからリリースされているスリムフィットウェーダー。そのためインナーメッシュも排除しています。
陸上での動作は、機動性に重きを置いているだけあり動きやすさは抜群。インナーメッシュを排除していることも大きな要因となっているように感じました。
柔らかな履き心地も感じられ、屈伸しても突っ張ることはありません。ブーツもショート丈で動きやすいです。
水中での動きやすさは、スリム形状によってよく水をよく切ってくれるため動きやすいです。
ただ、生地の柔らかさゆえにダイレクトに水圧を感じ、腰以上まで浸かる場所ではやや圧迫感を覚えます。
ナイロン素材で透湿性はほぼなく、インナーメッシュが排除されていることによって蒸れを感じやすいです。
夏に薄着で着ると汗でベタつくため、夏以外の季節で使用するのがおすすめです。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:LL)
ダイワ タイトフィットフィッシングウェーダー FW-4300R-T
機動力抜群!ランガン派のアナタに
素材 | ナイロン |
---|---|
サイズ展開 | S〜3L |
ソール展開 | ラジアル |
スリムタイプ | ○ |
立体裁断 | ○ |
メッシュ加工 | - |
キックオフ | ○ |
ダイワ タイトフィットラジアルウェーダー RW-4301R-T
動きやすい立体裁断
タイトフィット&立体裁断で動きやすさを追求しているダイワのウェーダー。
陸上での動作は、立体裁断を採用している為か、非常に動きやすいです。屈伸も問題なくできます。
一方で、タフな使用にも耐えるリップストップナイロンなため、多少のゴワつきは感じます。
ブーツはショート丈でこちらも非常に動きやすい印象でした。
水中においても動きやすく、流石タイトフィットだなといった印象。
また、耐久性のあるリップストップナイロンは水圧を感じにくく、腰以上の場所でも不安感が少ないです。
ブーツも水圧を感じることなくしっかりと守ってくれます。
ナイロン素材で透湿性はほぼないのですが、ベタつきを抑えてくれるスーパーメッシュが採用されているため着心地は良好。
保温性があるわけではありませんが、生地の厚さや着心地からオールシーズン使っていける印象を受けました。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:LL )
ダイワ タイトフィットラジアルウェーダー RW-4301R-T
動きやすい立体裁断
素材 | ナイロン |
---|---|
サイズ展開 | S〜3L |
ソール展開 | ラジアル |
スリムタイプ | ○ |
立体裁断 | ○ |
メッシュ加工 | ○ |
キックオフ | ○ |
プロックス テフロンポリエステルウェダー チェスト
ウェーディング入門に丁度いい
比較的お求めやすい価格帯のウェーダーが充実しているプロックスから発売されている、タフなリップストップポリエステル生地に、テフロン加工が施されたウェーダー。サイズ展開も7サイズと豊富です。
陸上での動作は、生地が分厚いために若干の動きにくさは感じるものの、とくに不自由を感じるレベルではなく、屈伸の際の突っ張り感もなし。
ブーツが余裕のある作りになっており、遊びが多くなってしまうため、中敷でしっかり調整をする必要を感じました。
水中においては、若干の動きにくさは感じるものの、可もなく不可もないレベル。
インナーメッシュはないため、ダイレクトに水圧を感じやすく、水温によっては夏でも身体が冷えやすいかもしれません。
ポリエステル生地のため透湿性なく、暑い時期や長時間の使用には不向きかと思います。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:LL)
プロックス テフロンポリエステルウェダー チェスト
ウェーディング入門に丁度いい
素材 | ポリエステル |
---|---|
サイズ展開 | 3S〜6L |
ソール展開 | ラジアル/フェルト/フェルトスパイク |
スリムタイプ | - |
立体裁断 | - |
メッシュ加工 | - |
キックオフ | ○ |
プロックス ブリザテックポリカウェダー チェスト
1万円前半台で買える“透湿防水素材”
ブリザテック®とは東レコーテックス株式会社の透湿防水素材とのこと。陸上での動作は、今回テストした商品の中で最も好印象。
非常に軽量で着用感もよく、とにかく動きやすかったです。屈伸時の突っ張り感も皆無で、軽い服を一枚着ている感覚に近かったです。
水中での動きやすさも、今回検証した中では最も好印象。
陸上でも感じましたが、軽さゆえにスイスイと動いていけるのが印象に残りました。
ただ、ブーツ部分は遊びが多く、中敷で調整してやらないと、長時間の使用の際には足が擦れて痛くなる可能性もあるなと感じました。
透湿防水素材のため、非常に蒸れにくく、夏でもガンガン使っていける印象を受けました。一方生地が薄い為、気温の低い時期には不向きかと思います。
高価になりがちな透湿防水素材のウェーダーですが、こちらは1万円程度から購入できるため、透湿防水素材をできる限り安く購入したい方におすすめです。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:LL)
プロックス ブリザテックポリカウェダー チェスト
1万円前半台で買える“透湿防水素材”
素材 | 透湿防水素材 |
---|---|
サイズ展開 | 3S〜6L |
ソール展開 | ラジアル/フェルト/フェルトスパイク |
スリムタイプ | - |
立体裁断 | - |
メッシュ加工 | ○ |
キックオフ | ○ |
JES-BASARO チェストハイウェーダー
ガッシリ体型の方におすすめ
Amazonにて300個の評価を集めている、実売5千円程度の非常に安価なナイロンウェーダー。
JES-BASARO(ジェスバサロ)という聞き馴染みのないメーカーではありますすが、そのお求めやすい価格から人気を集めているようです。
下半身部分は、かなりゆとりある幅広仕様。歩きやすくはあるものの、余裕があり過ぎる為か、着心地はあまり良くありません。
ブーツは柔らかめ。歩きやすくはありますが、足首付近が少し窮屈にも感じました。
水中においては、下半身部分の幅広が水の抵抗となり、動きづらさを感じる結果となりました。
柔らかいブーツは地上では歩きやすいのですが、水中では水圧を感じやすく、深場に長時間浸かる釣りには不向きかもしれません。
ナイロン素材なので透湿性はほぼなく、インナーメッシュも無いため暑い時期にはかなり蒸れそうな予感が。
気温の低い時にインナーを着込んで使うのがおすすめです。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:L)
JES-BASARO(ジェスバサロ) チェストハイウェーダー
ガッシリ体型の方におすすめ
素材 | ナイロン |
---|---|
サイズ展開 | S〜2XL |
ソール展開 | ラジアル/フェルト |
スリムタイプ | - |
立体裁断 | - |
メッシュ加工 | ○ |
キックオフ | ○ |
TORE エクセル チェストハイウェダー 70D TT-100
実売はなんと4千円から!
Amazonにて270個の評価を集めている、実売4〜5千円程度の非常に安価なナイロンウェーダー。
TORE(トアー?)という聞き馴染みのないブランドではありますが、そのお求めやすい価格から人気を集めているようです。
生地は柔らかく軽量なナイロン素材。陸上での動作は、柔らかい素材ならではの軽快感はあるのですが、屈伸の際に多少の突っ張りを感じました。
ブーツはかなり柔らかく、つま先までしっかり曲げることができます。
水中では、動きにくさは感じなかったものの、ゆとりのある作りの為、多少の抵抗感がありました。
柔らかいブーツは地上では歩きやすいのですが、水中では水圧を感じやすく、深場に長時間浸かる釣りには不向きかもしれません。
ナイロン素材なので透湿性はなし。またインナーメッシュもなく夏季には不向きでしょう。
筆者はウェーダーを消耗品と考えていますが、こちらはより“消耗品感が強い”という印象を抱きました。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:LL)
TORE エクセル チェストハイウェダー 70D TT-100
実売はなんと4千円から!
素材 | ナイロン |
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サイズ展開 | S〜5L |
ソール展開 | ラジアル |
スリムタイプ | - |
立体裁断 | - |
メッシュ加工 | - |
キックオフ | ○ |
NonModo チェストハイウェーダー
安心感のある分厚い生地
22年の11月時点、Amazonのウェーダーカテゴリーにてベストセラーを記録しているウェーダー。
NonModo(ノンモード?)という聞き馴染みのないブランドではありますすが、そのお求めやすい価格から人気を集めているようです。
まるでゴムのような質感のナイロン素材と、赤いジッパーが印象的で、ウェーダー使用後に干せるフックが付属しています。
ウェーダー自体が重く、履き心地が良いとは言えませんが、歩いたり屈伸したりする動作は思ったよりも良好。
ブーツは長めですが柔らかい素材のため、しっかりと足首まで曲げられました。
水中での動作はゆとりのある作りのためか、水の抵抗を感じ、やや歩きづらい印象があります。
ただ、分厚い素材は耐久性が期待でき、深場でも安心して入り込めます。ブーツは柔らかいので、水圧を感じやすいのが気になるところ。
ナイロン素材の為に透湿性はなく、インナーメッシュも排除されていますので、暑い時期にはかなり蒸れそうな予感が。
インナーをしっかり着込んで気温の低い時に使うのが良いでしょう。
モデル体型:身長173cm/体重60kg/足27cm (着用サイズ:27)
NonModo チェストハイウェーダー
安心感のある分厚い生地
素材 | ナイロン |
---|---|
サイズ展開 | 足サイズ24cm〜29cm |
ソール展開 | ラジアル |
スリムタイプ | - |
立体裁断 | - |
メッシュ加工 | - |
キックオフ | ○ |
unizom チェストハイウェーダー
サラッとした着心地が良い感じ
unizom(ユニゾン?)という聞き馴染みのないブランドではありますすが、そのお求めやすい価格から人気を集めているインナーメッシュ付きナイロンウェーダー。
陸上での動作は、サラッとしたナイロン生地とインナーメッシュにより履き心地はよいのですが、屈伸すると少し窮屈に感じる作りのように感じました。
またブーツがかなり長めになっているため、多少動きづらさも感じる結果となりました。
水中での動きやすさは、意外にも陸上で感じた動きにくさは感じず、比較的動きやすい印象でした。一流メーカーのものと比べても遜色はありません。
ナイロン素材のため透湿性はありませんが、インナーメッシュが付いているため、サラッと着られる印象があります。
モデル体型:身長173cm /体重60kg /足27cm(着用サイズ:26cm~27cm)
unizom チェストハイウェーダー
サラッとした着心地が良い感じ
素材 | ナイロン |
---|---|
サイズ展開 | 足サイズ25cm〜28cm |
ソール展開 | ラジアル |
スリムタイプ | - |
立体裁断 | - |
メッシュ加工 | ○ |
キックオフ | ○ |
ウェーダーの検証を終えてみて
今回、10着のウェーダーを実際に検証し感じたのは「やはり、釣具の大手や有名メーカー(シマノ、ダイワ、プロックスなど)は一味違うな」ということ。
大手メーカーならではの技術力やノウハウが、リーズナブルなウェーダーにもしっかりと落とし込まれている。想像ながらに、そんな印象を受けました。
また、同じメーカー内でも様々なタイプのウェーダーが発売されていますが、機動性に特化したもの、長く水中で立ち込む事を想定したものなど、それぞれのコンセプトがしっかりとしているという点。
素材毎の特性を理解していたり、自分の求めるウェーダー像がしっかりしているという前提はありますが、大手や有名メーカーであれば、自分にピッタリ合ったウェーダーを見つけやすいと感じました。
一方でAmazonなどで安価にリリースされているウェーダーは、大手メーカーのような明確なコンセプトを感じることはありませんでしたが、意外にも履きやすく、動きやすい物が多くありました。これからウェーディングを始める入門者の方にとっては、金銭面でのハードルを下げてくれる貴重な存在だと思います。
筆者はウェーダーは消耗品と考えています。ウェーダー入門者は「お試し」と割り切って安価な無名メーカー。
一方で機動力、快適性など、自分がウェーダーに求める所をしっかりと理解している方は有名メーカー(コンセプトがしっかりしているもの)。
そんな選び方をご提案し、本検証のまとめとさせて頂きます。