都市型河川

「都市型河川」とは、街中に流れる河川の通称。主にシーバスアングラーから呼ばれることが多く、全国各地にみられる定番のポイントです。
シーバス釣りのメッカでもある東京湾では、多くの川がこれに該当し「アーバンサイドシーバスゲーム」と呼ばれることもあります。
日本全国を見ても整備された河川は非常に多く、安定した足場で手軽にシーバスを楽しむことが可能です。
定義はあるの?
”都市型”と名がある通り、自然型河川に比べて人の生活や環境に合わせて整備されていることがほとんどです。
そのため、自然型河川にはない橋脚や明暗などの狙いやすい人工物が多く存在し、魚の居場所が絞りやすい特徴があります。
自然型河川とは何がちがう?
シーバスアングラーの中でポイントの指標となる“都市型河川と自然型河川”は、どのような違いがあるのでしょうか?
人工物が多い
生活圏内にあるぶん、人・車が渡れるように橋の数が多い傾向にあります。
排水が流れ出る箇所があったり、大きなごみが沈んでいたりなど、人の生活に関わるものが変化点を生んでいることも特徴といえるでしょう。
夜間でも明るい
私たちの生活環境に近いために町明かりが近かったり、川沿いの道路や橋脚には街灯が多くあります。
大型ショッピングモールなどから漏れ出る明かりについてもポイントになる可能性があるため、注意して観察してみましょう。
護岸が整備されている
都市型河川の岸のほとんどがコンクリート・フェンスによって護岸されています。
護岸はよっぽどのことがない限り壊れることもないので、魚にとって居心地の良いところは1年を通して良い隠れ家となりうるのです。
アベレージサイズが小さくなりがち
閉鎖的で安定感のある都市型河川には、体力が少なかったり遊泳力の少ない小型のシーバスも多く集まります。そのため、他エリアと比べてアベレージサイズとしては小さくなる傾向がみられることも。
とはいえ、過ごしやすい環境ということは大きな個体にとっても同じであるので、時間・場所の選び方次第ではランカーサイズと出会えるチャンスもあります。
アングラーの数が多い
生活圏に近いため必然的に釣り人の数も多くなりがち。
たくさんの釣り人と知り合うきっかけとなる面もあれば、ポイントに中々エントリー出来ないという弊害もあります。
ポイント探しの目安
都市型河川のポイントを探す方法は自然型河川に比べれば手軽です。
しかし、一方で駐車スペースに余裕がないことが多いことも特徴に挙げられるでしょう。法律に違反しないことはもちろん、駐車することで一般市民の方に迷惑をかける可能性があるならばコインパーキングを利用することをお勧めします。
橋脚
橋脚の淵は流れが橋脚に当たることで流れが強くなり、ボトムも一段と深くなっています。橋脚淵の流れに吸い込まれて泳ぎが制御できなくなったベイトをシーバスが待ち構えているのです。
更には橋脚の下流側には“流れのヨレ”も発生します。橋脚周りはシーバスが居着く一級ポイントとなるため、必ずチェックしましょう。
明暗部
橋脚が無くても、街頭などが生み出す“明暗部”はシーバスにとって格好の捕食場所です。
明るい場所にイナッコが溜まり、それを暗闇で待ち伏せるシーバスの構図は想像にたやすい絶好のポイントといえるでしょう。
護岸沿い
護岸沿いは見過ごしやすいのですが、とても良いポイントです。護岸はベイトを追い込めることに加え、これに沿って回遊するシーバスが見られることも。
自分の足元にいることも多いため、ポイントに着いたらまずは足元の護岸を探ってみると良いでしょう。
ベイトフィッシュ
都市型河川では、イナッコが代表的なベイトです。イナッコは見つけることも容易なため、イナッコパターンの攻略が釣果に直結すると言っても過言ではありません。
場所や時期によってはコノシロ、サッパ、ハゼなどの偏食が見られることも。攻略が難しいベイトパターンでなく、あえてイナッコが多いエリアを探し歩くことも攻略の手口となるでしょう。
釣り方のコツ
都市型河川ははっきりした流れが出ないことも多いため、下げ潮や上げ潮の潮が動くタイミングでないと釣りづらいことを念頭に置いて、下記のコツと合わせて攻略してみましょう。
やはりドリフトは重要
よりナチュラルにシーバスの口元にルアーを届けることのできるドリフトは是非とも習得しておきましょう。
基本はシーバスのボイルに向けて流すこと。ボイルがない場合にはボトムに地形変化があったり、何かしらのストラクチャーがある場合も同様にルアーを流し込みます。
ボトムも意識!
都市型河川、特に海に近いエリアや運河などは船の通り道である航路があることが多く、その深場のブレイクには大きな魚が着くことも多々あります。
特に注目すべきは上げ潮の時間帯。ボトム付近に塩水クサビと呼ばれる海水と川の水が重なる部分が発生するため、注意して狙ってみましょう。
リアクションバイトを誘発させる!
都市型河川の有名ポイントでは、シーバスはいるけどスレていて口を使わないということがおきがち。
そんな疑心暗鬼なシーバスに悩ませる余地なく反射的に口を使わせる方法が“リアクションの誘い”です。
明暗やストラクチャーに居着くシーバスに対し、早巻きやジャークなどで突然逃げ出すベイトフイッシュを演出してみましょう。シーバスから思わぬ反応が返ってくるかもしれませんよ。
都市型河川に最適!7つの厳選ルアー
都市型河川・湾奥部にあたるポイントでは10センチ未満のルアーが主力といえます。
すでに持っている! というアングラーも多い定番ルアーですが、お持ちでない方はぜひチェックしてみてください!
全てが高水準!スタンダードミノー
同サイズ帯最高クラスの飛距離に多くのエリアで重宝するレンジ。タックルケースに一つは必ず持って置きたいルアーです。
圧倒的強度と操作性のシンキングミノー
言わずと知れた名作、ビーフリーズ。リップ・ボディ共に強度がとても高いためにストラクチャーを打つ際にも神経質にならずにきわどい所を攻めることができます。さらに、ジャークした時や止めた時の安定感も抜群です。
魅惑のスネークアクション!イレギュラーに誘う
常に不規則なアクションでシーバスはもちろん、操作している人間をも魅了します。日中のリアクション狙いにナイトのドリフトと、これ一つで用途も多彩でとてもおすすめのルアーです。
シンペンデビューに最適
リップ付きシンペンの先駆けルアーであるマリブ78S。このリップは決してアクションを生み出すためのものではなく、レンジキープの為のものなのです。その為非常に安定してルアーを通すことができ、初心者に特におすすめできる扱いやすいルアーです。
ド定番。実績なら間違いない?
多くのシーバスアングラーが一度は手にしたことのあるであろうローリングベイト。独特なフォルムからは想像できない安定したアクションが全国各地で圧倒的な実績をたたき出しています。ローリングベイトを投げてダメなら諦めると口にする釣り人もいるくらいの信頼できるルアーです。
タイトなバイブレーションはナイトゲームにもおすすめ!
ミノーでは探り切れないが鉄板バイブではあっという間に着底してしまう。そんな時には樹脂バイブであるサルベージ70がおすすめです。控えめなアクションのため長時間使用していても疲れ辛く、とても扱いやすいルアーです。カラーバリエーションが豊富な点も高評価です。
ストレスフリーな鉄板バイブ
飛距離が出ることはもちろんのこと、糸がらみがし辛く、巻き抵抗も決して強くはないため、とても快適に投げ続けることができます。他のジャンルのルアーを試して反応がないとき、最後に投げてみると思わぬ反応が得られるかもしれません。
身近なポイントでシーバスをゲットしよう!
人や人工物の多い都市型河川ではそれに応じた釣り方を習得する必要があります。そして、釣りをしない一般の方が付近におられることも少なくないため、十分な配慮をしながら釣りをしましょう。
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