クロムツはどんな魚?
クロムツは、スズキ目スズキ亜目ムツ科の魚。体色は黒紫で目が大きく、近縁種のムツと見分けるのが難しい魚です。ムツと比べると体高があり大きく、60センチ前後に成長します。深海魚でたくさん獲れないので超高級魚として高値で取引されています。
ムツは1種類であった?
ムツ属の魚は1種類であるとされていましたが、黒い方と黒くない方と2つに分類され、黒い方をクロムツと呼ぶようになったことが名の由来であるとされています。
生息域
クロムツの生息域は房総半島東岸から相模湾、伊豆大島付近の水深200~500メートルの深海です。
味わいや旬
クロムツの旬は秋から冬。ウロコが大きく取りやすく、皮が厚いのが特徴。身は脂が混在する白身で熱を通しても硬く締まらない。そのため刺身はもちろんのこと、熱を通す様々な料理で美味しく食べることが出来ます。
アカムツとどう違うの?
アカムツとクロムツの大きな違いは体の色。アカムツは赤紅色ですが、クロムツは黒っぽいことで見分けます。その他の違いとしてアカムツはクロムツのような犬歯が両顎にないことがあります。
▼アカムツを紹介している記事です。
クロムツの値段
市場での入荷量が少ないとされているクロムツ。市場に並ぶ大きさは、比較的に大型のものが多く、しっかりムツと区別される高級魚。値段は時期で違いがありますが、目安として1キログラム当たり4,000~5,000円ほど。市場以外にも、インターネット通販等でも購入することができます。
クロムツの人気料理
クロムツはムツの名の由来である「むつっこい」「むつい」は脂っぽいと言う意味があり、脂を多く含んだ魚。鮮度の良いものは刺身でも美味。ここで、代表的な人気の料理をご紹介します。
刺身
クロムツ刺身は白身にうっすらと赤みがかかり見た目も美しく、身に混在する脂が独特の風味を奏でてとても美味。新鮮なクロムツが入手できたら試してみたい料理です。
塩焼き
塩焼きはクロムツの甘みのある食感を堪能できる料理。クロムツは熱しても身が固くならないので美味しく食べられます。
鍋
クロムツ鍋は身、あらから上質な出汁が出るので、身の美味しさと出汁の美味しさの両方が楽しめる料理。味噌仕立て、塩仕立てのいずれもオススメです。
煮付け
クロムツ煮付けはよく知られた調理法。かってはクロムツは煮付けにして食べるのが定番でした。煮付けにしたクロムツは甘みと食感が抜群です。
クロムツは高級魚!機会があれば食べてみよう
クロムツは獲れる量が少ない反面、その味わいはどんな料理にしてもトップクラス。値段は高く、庶民にはなかなか食べる機会は少ない魚です。旬となる秋から冬にかけて、鮮魚店の店頭に並ぶことが少ない魚です。もし入荷があった場合などは、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。