夏のエギングについて
餌木を使用してアオリイカを狙う人気のエギング。大型が狙える春・数釣りができる秋とハイシーズン迎えますが、夏のエギングはどんな印象があるでしょうか?
釣れないからシーズンオフに入るエギンガーも少なくないと耳にしますが、実は夏イカは高活性の大チャンス! 夏アオリイカのシーズナルパターン、釣れる条件を見ていきましょう。
どうして釣れないと言われるの?
アオリイカは一年魚と呼ばれ、大型の親イカは春の産卵後に一生を終えます。夏は生まれたての個体がメインとなり、秋にスレていない新子サイズの数釣りが楽しめます。
つまり、夏の時点では生まれたて、もしくは卵の状態ということ。狙うことができるイカがいないことから夏は釣れないと言われています。
しかし環境変化や地域により産卵時期にズレが生じ、早く生まれた個体や、産卵出来なかった個体が生き残っていることもあり、全くイカがいない訳ではありません。
▼アオリイカの時期って?
夏のエギングはポイント選びが全て?
夏のイカは果たしてどこにいるのか? イカがいないところにいくらエギを投げても釣れることはありませんよね。釣りにおいてポイント選定は釣果を左右する重要項目ですが、夏のエギングはよりポイント選びが大切。ホームエリアではなかなか釣れず、近隣の県に釣行を計画するエギンガーもみられる夏の時期。それほど重要なポイント選びの仕方についてみていきましょう。
ポイント選びが全て?大切な3つの要素
低水温がもっぱら苦手なアオリイカですが、暑すぎも得意ではありません。海水温30℃を超えると流石に逃げ出してしまいます。圧倒的に数が少ない夏のアオリイカはどんな場所に居るのでしょうか? 夏にイカが好む3つのポイントを見ていきましょう。
潮通しが良い
一つ目は潮通しが良いポイント。読んで字のごとく潮が良く動き、常にフレッシュな潮が入ってくるポイントは、魚が集まりやすくアオリイカの餌場や居付き場になることがあります。
目視で判断する場合は、ゴミや藻が留まらず常に動いている場所や、潮目が出来ている箇所は潮通しが良いと言えます。
目視で判断出来ない場合は、エギを投げてみてください。ラインがフォール速度以上に放出され、エギが流されるようならば潮が動いている証拠になります。特に自分の位置から沖側に流される払い出しの潮は、アオリイカがエギを抱きやすく、大チャンスの潮となります。
藻場
二つ目は『藻場』が絡むポイント。藻が生える場所は海中の栄養が豊富なためアオリイカが集まりやすい環境にあります。特にアマモが生える場所は水質も良く、また春に産卵出来なかった個体を狙うことが出来る絶好のポイントとなります。
ストラクチャー
三つ目は沈み根やサラシが見られるポイント。ストラクチャーはアオリイカが身を隠すには絶好の場所であり、それに酸素量の多いサラシが絡めば好条件です。
3つを兼ね合わせた答えは?
“ストラクチャーがあり、潮通しが良く、藻場が絡む”
この条件が重なったポイントを探すことが、夏のアオリイカに近づくキーポイントとなります。外洋に面した沖堤防や磯場は比較的条件を満たしている場所が多いです。いつも通っているフィールドに該当したポイントがないか探してみて下さい。
夏エギングに挑む心構え
ポイントを抑えて、いよいよ夏エギングの開始! しっかり結果を出すための有効な立ち回り、注意点を見ていきましょう。
ランガン作戦
夏のエギングでは、個体が少ないことから一か所で粘らず機動力を生かした『ラン&ガン』の立ち回りをオススメします。藻場や沈み根、サラシがある場所は一級ポイントとなりますので、必ずエギを通して反応を見てみましょう。
一度キャストした場所でも、潮の変化や時間帯でアオリイカが回ってくることもあります。気配がある場所は時間を明かして再度チャレンジするのもひとつの手。一日のポイントスケジュールを決めておくと効率良くランガンすることが出来ますよ。
時間を決め打ちしよう
炎天下の中、朝から夜までシャクリ倒すのは至難の業。特に寝不足での釣行となれば集中力も切れ、本末転倒です。夏は打つ時間を適度に決め、集中力が切れないよう自己コントロールを行うことも釣果に繋がる大事なテクニックの一つになります。
熱中症に注意
夏の釣りの大敵でもある熱中症。釣りに夢中で熱中症を引き起こし、場合によって死に至ることもあります。こまめな水分補給を心掛け、無理のない安全第一の釣行を心掛けてください。
落雷に注意
急な夕立が来たりと、天候が変わりやすいのも夏の特徴。その中でも落雷は通年最も多い季節になります。落雷の音が聞こえた場合は、速やかに竿を地面に置き、車や建物へ迅速に避難してください。晴れていても雷が起きることが多くありますので、気象注意報もこまめに確認してください。
夏イカ攻略!4つのマル秘テクニック
夏のアオリイカにはどんなアクションが最も有効になるのか。捕食スイッチをオンにする夏の攻略マル秘テクニックをお伝えします!
①ドリフト
潮通しが良いポイントをメインで狙う夏エギングでは、エギを潮流に任せて流す『ドリフト』が効果を発揮。エギを潮流に乗せることで、キャスティングでは届かない竿抜けポイントを打つことができます。
ドリフト中に定速で放出していたラインが急に早くなったり、止まったりと変化があった場合は要チェック。イカがエギを抱いている可能性がありますので一度アワセを入れてみましょう。
また潮の流れに任せてラインを放出するため、着底に気付かず根掛かりが増えてしまうというデメリットもあります。シャクリ前は軽くエギを浮かせてアクションを開始させると、根掛かりを軽減させることが出来ます。
▼ドリフト釣法で夏イカ攻略!量型連発か!?
②ストラクチャー攻め
ストラクチャーにはアオリイカが居つきやすく、外せないポイントとなります。夏のエギングでは個体数が少ないため一箇所に執着せず、テンポの良いストラクチャー打ちを心掛けると良いでしょう。
アマモや岩など実在するものだけではなく、潮目やサラシも立派な一級ストラクチャーと認識し、見落とさないようにチェックしてみましょう。
③表層ダート
高活性のイカは広範囲に獲物を追いかけてきます。表層から中層にかけて追い回しながら捕食をしている個体も多いため、表層をダートさせアオリイカの捕食スイッチをONにするテクニックも効果的です。
④エギのサイズ変更
エギのサイズは3.5号が主流となっていますが、新子サイズから中型サイズが入り混じっているのが夏の特徴。基本3.5号を軸に使用しますが、反応がない場合や見えイカが抱かないときは、エギを3.0号や2.5号にサイズダウンさせるのも効果的です。
フォール中の安定感が抜群のエギ王Kシリーズ。今まで捕れなかった低活性のイカを釣るために開発された実績十分のエギです。
エギ王Kベーシック 3.5号 カクテルオレンジ
エビが逃げる際に発生させる音を再現したラトルが、アオリイカの捕食本能にスイッチを入れます。エギケースに入れておきたいオススメの1本です。
アオリーQ エース ラトル 3.0号
フラッシング効果が高いカラーシンカー、ケイムラ加工が施され、2.5号とは思えない圧倒的なアピール力がスレイカの本能を刺激します。
墨族 2.5号 鬼アジレッド
アグレッシブな夏イカを楽しもう!
エサを貪欲に追いかけ元気に泳ぎ回る高活性の夏アオリイカは、低水温期に比べると引きもアグレッシブ!ポイントをしっかり抑えれば数釣りも楽しめ、地域によってはキロオーバーが釣れることも珍しくありません。他シーズンと一味違う夏のエギングにどっぷり浸かってみては如何でしょうか。
くれぐれも夏の釣りは小まめな水分補給、自己管理をしっかりとお願いします!