アジングとは
日本全国の海で狙うことができ、その味も非常に美味しい魚『アジ』。
サビキ釣りなどが主流でしたが、昨今ではルアーを使ってアジ釣りを楽しむ『アジング』が、大人気カテゴリとなりつつあります。
今回は、そんなアジングを始めるにあたり、最低限知っておきたい釣りノウハウを解説して行きたいと思います。
アジングの基本解説動画はこちら
アジングで狙うことができるアジの種類
▼マアジ
▼マアジ(黄アジ)
アジには、ムロアジ、シマアジなど様々な種類が存在しますが、主に『アジング』と呼ばれるルアーフィッシングのターゲットとなるアジは『マアジ』となります。
マアジは、ひらきやなめろうといった調理法で、一般家庭の食卓に並ぶアジを代表する一種です。
マアジの中には、各地方でブランドアジとされる金アジも含まれます。油が乗ったその身は絶品そのもの。アジングでこのようなアジたちを釣り上げた際は、ぜひ食べてみてください。
アジングをする時期と場所の見極め方
アジを釣り上げるために最も重要なのは、釣りをする場所にアジが回遊してきていること。回遊がなければ、いくらアジが釣れる釣法をしても、一向に釣果をあげることができません。
まずは、アジングで釣果を挙げやすい時期と、場所についてご紹介していきます。
アジングのハイシーズン
アジは、16~20℃を適水温とするため、夏から秋にかけてがハイシーズンとされますが、シーズンには地域差があります。
アジングのメッカとして知られる、愛媛県の佐田岬では、真冬に40センチから50センチオーバーの巨大アジが狙えることもあるほど。
明確な答えを記載できず、心苦しいですが、釣果を上げるためには、お住まいの地域の釣果情報を見て、各地域ごとのシーズンを把握することをおすすめします。
アジングができる場所
▼常夜灯がある堤防
▼ゴロタ浜
アジングは、比較的どのような場所でも狙うことができますが、メジャーな釣り場といえば、堤防やサーフ、ゴロタ浜が挙げられるでしょう。しかしながら、サーフやゴロタ浜に関しては、専用のタックルや仕掛けが必要となり、難易度は一気に高くなりますので、始めは堤防から狙うことをおすすめします。
アジングで釣果を上げやすい時間
アジは昼行性ですが、アジングは夕マズメから夜間、朝マズメまでが釣りやすいでしょう。その理由は、夜になると点灯する常夜灯にあります。
常夜灯には、プランクトンが集まり、そのプランクトンを捕食するため、小魚が集まる傾向にあります。アジは、このプランクトンや小魚を捕食するため、夜の常夜灯周りに集まるのです。
アジが釣りやすいポイント
アジが釣りやすいポイントは、先ほどご紹介した『常夜灯』だけではありません。プランクトンが集まりやすい場所は、他に暖かい水が出る排水周りがあったり、小魚は隠れる場所が多いストラクチャー周りに着くことがあります。
これらのポイントをぐるりと回るように、アジは回遊をしますので、この回遊ルート全てがアジを狙うことができるポイントとなるのです。
【次ページ:アジングに必要な道具選びのコツをご紹介】
アジングに必要な道具とは
ここまでの要点を押さえたら、次は道具選びです。アジングでは、比較的小さなルアーを使用することが多く、男性はもちろん、女性や子供まで楽しむことができる”ライト”なタックルと簡単な装備で楽しむことができます。
補足:以降のタックル紹介では、堤防で狙うアジングで活躍するタックル選びのポイントをご紹介します。
アジングのタックル
堤防でのアジングでは、超軽量なルアーを用いるため、そのルアーを投げやすいロッド(釣竿)、ロッドに合わせたリール、ルアーに合わせたライン(道糸)が必要となります。
▼ アジング用のロッド
釣竿は、釣りに対して固すぎず、柔らかすぎないロッドを選ぶことがポイントの一つです。詳しくは以下にてご紹介しますが、初めの1本には、1グラム前後のジグヘッドが扱いやすい、6フィートから7フィートのロッドを選ぶようにしましょう。
※メバル用のロッドの流用も可能ですが、軽量ルアーを操作し、アジの繊細なアタリを掛け合わせられる、専用のアジングロッドが◯です。
メジャークラフト ソルパラ SPS-S702AJI
継数(本):2
ルアー重量(g):0.6-10
▼アジングロッドの選び方とおすすめの機種を特集した記事です
▼ アジング用のリール
比較的短く、軽いロッドを使用することになります。また、対象魚のサイズも小さく、扱うルアーも軽いため、1000〜2000番サイズのリールがおすすめです。
上記の条件の中でも、製品ごとに細かな特徴があるため、購入をご検討している際は、以下で紹介しているおすすめ製品などを参考にしてみてください。
ダイワ 月下美人MX 2004
自重:215g
最大ドラグ力:2kg
巻取り長さ:64cm
フロロ糸巻量(lb-m):3‐140、4‐100
PE糸巻量(号-m):0.3‐150、0.4‐120
▼アジング用リールの選び方とおすすめの機種を特集した記事です
▼ アジング用のライン
ラインの素材別にみると、PE・フロロ・エステルの3つの選択肢があります。
PEとエステルならば、0.3号程度。フロロは0.5号ほどが一般的な太さ。PEとエステルはショックリーダーという糸をラインにつなげなければならないため、初心者にはフロロラインがおすすめです。
▼アジング用ラインを特集した記事です
アジングのルアー
ジグヘッドとワームを組み合わせた、ジグヘッド単体(ジグ単)と呼ばれるルアーを中心に、釣りが展開されます。
そのほかにも、ポイントや状況次第では、キャロライナリグや小型メタルジグも有効。ビギナーの方は、ジグヘッド単体からマスターしていきましょう。
▼ ワーム
ワームのサイズは1.5~3インチ程度で、食い込みのよい柔らかい素材のものが好まれます。形状はピンテールやシャッドテール、カーリーテールとさまざま。
はじめは汎用性の高い、白か透明系カラーのピンテールワームを選びましょう。
▼アジング用ワームを特集した記事です
▼ ジグヘッド
ジグヘッドのウエイトは1グラムが基準で、その前後の0.8グラムと1.2グラムを揃えておきましょう。
食いが悪ければ、ジグヘッドのウエイトを軽くするのがセオリーですが、軽いジグヘッドの扱いは慣れるまで難しいかもしれません。
▼アジング用ジグヘッドを特集した記事です
▼ フロートリグ
ジグヘッドの前に中通しタイプの飛ばしウキを装着する仕掛けが、フロートリグと呼ばれるものです。フロートリグを使えば、飛ばしウキ分、仕掛けが重くなりますので、比較的遠くに遠投することができます。必要なのは、飛ばしウキ、スイベル、ショックリーダーの3点です。
▼アジング用フロートリグについて特集した記事です。
▼ キャロライナリグ
先ほどの飛ばしウキの代わりにシンカーを取り付ける仕掛けがキャロライナリグと呼ばれる仕掛けです。先ほどと同様に遠投することができるだけでなく、仕掛けを沈めて使うことができるので、底付近に沈んでしまった低活性なアジも狙うことができます。
▼アジング用キャロライナリグについて特集した記事です。
【次ページ:アジングの基本アクションのコツをご紹介】
アジングの基本的なアクションを覚えよう
アジングの基本となる、3つのアクションをご紹介します。3パターンを組み合わせて、その日のヒットパターンを見つけましょう。
スローリトリーブ(ただ巻き)
ノーアクションの“ただ巻き”でも十分にアジを釣ることができます。大切なのは、狙った層を外さずにリトリーブすること。日中は見切られやすいため、夜間に有効な釣り方とされています。
L字釣法
トウィッチでルアーを動かしてアピールし、その後の水平スイミングで食わせるテクニック。水平スイミング中にアタリが集中するため、ジグヘッドを丁寧にロッドでさびきましょう。
リフト&フォール
竿先でジグヘッドを弾いてリフトし、テンションフォールでアタリを取る釣り方。アジングのもっともベーシックなテクニックです。
▼アジングのアクションを特集した記事です
【次ページ:あると便利なアジンググッツをご紹介】
あると便利なアジング便利グッズ7選!
釣り場での便利グッズや、釣ったアジを新鮮に持ち帰るクーラーボックス、より安全に釣りを楽しむためのアイテムをご紹介します。
ワニグリップ
魚に直接触らず、素早く針を外せるワニグリップはアジングの必需品。カサゴやメバルなどの、トゲが鋭い魚が釣れた場合も安心です。
ステンレスピック
美味しく食べるためには活締めが必須。サビに強いステンレス製のピックがおすすめです。
ライフジャケット
海では落水の危険があります。必ずライフジャケットを着用しましょう。
ダイワ ウォッシャブルライフジャケット DF-2207
クーラーボックス
アジングでは10リットル程度のクーラーボックスが使いやすいでしょう。ロッドスタンドが付いたものも発売されています。
クールラインα ライトソルト S1000X LS ネイビー
自重:2.1kg
内寸:17×26×22cm
外寸:25×37×29cm
バッカン
予備の竿を立てられる、ロッドスタンド付きのバッカンが人気です。
ヘッドライト
夜のアジングにはヘッドライトが必須。ただし、海面を照らすと魚が逃げるため、注意が必要です。
アジングを楽しもう!
サビキ釣りに比べて難易度が高いアジングですが、ゲーム性が高く、釣れた時の喜びも大きいでしょう。身近な好ターゲットのアジを、ぜひルアーで狙ってみてください!