コスケ110fについて
コスケ110fは主にシーバス用のルアーを多く手がけるアムデザインから発売されているシーバス用のミノー。ロングセラールアーであるコモモ・サスケの合いの子という意味で『コスケ』という名前が名づけられました。発売は2016年とまだまだ歴史の浅いルアーですが、親となるルアーに恥じない実績を積み上げているようです。その実績の秘密はどこに隠されているのでしょうか?
特徴
コスケ110fの特徴はミノーらしからぬリップにあります。小さなポッパーのような形をしたリップはフットボールリップと名付けられ、接面積から水受けは抜群。僅かな水流変化にも即座にアクションを起こすレスポンスの良さ、ファストリトリーブでも水面から飛び出してしまうことのない設計がされています。
コスケ110fのボディー全長は110ミリ、重量は17グラム。夏~秋のメインベイトとなるイナッコのサイズ感にピッタリのルアーともいえるでしょう。
飛距離
110ミリのボディーながら、風を切るような形状で飛行姿勢が安定しています。その秘密は計算しつくされた内部ウエイトのバランス。飛距離はもちろん、着水後の立ち上がりの良さも大きな強みです。
レンジ
コスケ110fのスイムレンジは表層30~70センチ。フローティングミノーとしてはごく一般的なレンジに見えますが、注目すべきは30センチ前後のレンジを攻略できるという点です。表層~30センチを探れるルアーは多くとも、30~40センチの絶妙なレンジ操作が可能なルアーは多くありません。我々アングラーにしてみれば、待ってました! と言わんばかりのルアーではないでしょうか。
ルアーアクション
デッドスローリトリーブからミディアムリトリーブではローリングアクション。巻き速度を早め、ハイスピードで巻くとローリングにウォブリングが加わります。リップ形状から流れの感知能力は非常に高く、流速差やヨレの感知にはひと役買ってくれることでしょう。
コスケ110fのファミリールアーを比較してみた
コスケ110fはサスケとコモモの間に誕生した秀才ルアー。親戚に値する他のルアーとの違いを見てみましょう。使い分けることも念頭に置いて、現在発売されているルアーをピックアップして比較してみました。
コスケ85fとの比較
コスケ85fはコスケ110fのダウンサイジング版で、ボディー全長は85ミリ、重量は11.5グラムとコスケ110fに比べ一回りほど小さいルアーです。しかし飛距離はオリジナルサイズに負けず劣らず、アクションもフットボールリップが醸し出すローリング可変アクションはそのままに、湾奥シーバスにピッタリのサイズとして生まれ変わっています。
サスケ120裂破との比較
サスケ120裂破はアムズデザイン初期から発売されているロングセラーミノーです。コスケ110fとの違いは2点。サスケ120裂破のほうがレンジが深い点・強めのアクションが大きな違いです。スイムレンジ70~90センチをウォブリングが強めなウォブンロールで泳ぎます。サーフゲームに用いられるほどのアピール力を持っているため、広範囲で反応を探ることが可能です。
コモモSF110との比較
コモモSF110は表層直下の攻略を得意とするリップレスミノーです。コスケ110fとの違いは1点。スイムレンジが0~50センチに設定されており、ベイトが表層に見られるときはコモモの出番といえるでしょう。コモモSF110で反応が得られない場合は、コスケ110fで少し下のレンジを探るようなローテーションがおすすめですよ。
おすすめカラー5選
コスケ110fのカラーラインナップは2018年現在18色のラインナップがあります。(2018年秋ごろに2色追加予定)今回は数あるカラーラインナップから特に人気の高いカラーを5色ピックアップ。人気の高いカラーは使われる理由もきちんとあるので、カラーに迷われたら参考になさってください。
レッドヘッドパール
シーバスルアーの定番色がこちらのレッドヘッド。膨張色であるパールボディは暗闇の中でも視認性は抜群。レッドカラーはシルエットを小さく見せるような効果もあるといわれており、長い歴史の中でも人気があるカラーです。
コスケ110f ボラ
シーバスやフラットフィッシュのベイトになりやすいボラを模したカラーリング。シルバーを基調に青みがかったメタリックで仕上げられています。夏から秋にかけて特にボラを追いかけているシーバスを直撃するときに使われたり、デイもナイトもまずこれから投げるというアングラーもいるほど人気の高いカラーです。
ゴールドキャンディー
ルアーを枠のように囲うゴールドと、ボディーにきらめくキャンディー柄が特徴のカラー。ローリングアクションが主体のコスケ110fにとっても配色の多いカラーは相性が良く、フラッシング効果は十分に期待できます。
ブラック&ブラック
ヒラスズキフリークから高い人気を誇るのがこちらのカラーです。透明度の高い水域では黒はナチュラルに映えるといわれ、サラシの中でもアピール度は抜群です。
マットチャート
通称バナナとも呼ばれるチャートカラー。ギャップの無い全面イエローは視認性は抜群です。ローリングアクションによる明滅は見られずとも、濁り潮などでも十分な存在感を放ってくれることでしょう。
フィールド別の使い方
コスケ110fは具体的にどう使うのか?またシーバスだけが対象魚なのでしょうか?独特のリップを生かしてトップウォータープラグのようにも使えるのか疑問になるところですよね。今回はシュチュエーション別に使い方をまとめてみました。
河川
河川はコスケ110fの得意フィールドです。リップ形状から緩い流れの中でもデッドスロー域のアピールが可能。流し込んで使用するような場面では、爆発的な効果が得られるかもしれません。夏~秋にかけてのベイトサイズ・泳層にも合わせやすいため、積極的に投入してみてはいかがでしょう。
サーフ
アイマプロスタッフである辺見氏の釣果から見ても、サーフでの使用にも向いているといえるでしょう。寄せ波・引き波に合わせリトリーブスピードを調整しつつ、水面を割らないよう速度がキーポイント。産卵期の湾口サーフなどでは使用アングラーも多いため、ランカーキラーとしても名高いルアーです。
磯
ヒラスズキ・磯マルゲームの攻略にもおすすめです。サラシの中でも水を噛んで泳ぐリップ・沖の沈み根を狙えるような飛距離を活かし、シンキングミノーに出きらない場面をカバー。フックサイズを#4から#3へ取り替えることで、不意なビッグファイトに余裕を持たせることが可能です。
ローリング主体の脱力アクションにシーバスはメロメロ!
コスケ110fはサスケ・コモモの良い所を合わせて、手の届かなかったレンジ攻略を容易にさせてくれるルアー。大きな期待を背負って生まれた作品は、期待通りの実績を積み上げているようです。干潟やオープンフィールドの河川ではきっと強力な武器となってくれることでしょう。ぜひ手に取ってみてください。