中古ロッドの注意点
現在主流となっているカーボンロッドは、非常に繊細なロッドです。「すぐ折れてしまった」とならないように、注意点をまとめてみました。
ガイドのリング
まずはすべてのガイドにリングが入っているかを確認しましょう。リングは割れたり抜けたりすることがあります。
つぎはリングの傷をチェック。高級ロッドに使われるsicリングは、ダイヤモンドに次ぐ固さを誇ります。sicに傷が入ることはまずありませんが、念のために見ておきましょう。
ガイドの歪み
並んでいるガイドの中で、歪んだり角度が違ったりしているガイドがないかを確認しましょう。
シングルフットガイドは手で曲げ直せますが、繰り返すと金属疲労につながり、ガイドを固定するスレッドに負担を掛けます。
ガイドのスレッドと、それをコーティングするエポキシ樹脂も注意が必要。エポキシは経年劣化でクラックが入り、スレッドの乱れはガイドが脱落する原因です。
ブランクス
ブランクスのチェックポイントは、ブランクスに影響する傷があるか否かです。針傷や軽度の置き傷は塗装面へのダメージのため、あまり気にする必要はないでしょう。
塗装面を超えてブランクスに達するほどの傷は、ロッドが折れる要因です。無塗装のロッドは軽い半面、傷がブランクスに達しやすいデメリットがあり、注意が必要でしょう。
グリップ
グリップの素材として使われる、コルクもEVAも摩耗します。コルクは目抜けが少ないもの、EVAはテカリが少ないものを選びましょう。
リールシートのメーカーロゴが溶けてベタついたり、エンドプレートやラバーが取れている個体もよく見られます。
継部分
“コミ不良”と呼ばれる不具合があります。継部分が痩せてしまい、深く入りすぎて固着する症状。固着はクセになって繰り返すため、危険な症状です。
並継ロッドの場合は抜き差しを繰り返してみて、抜けにくくないかを確認しましょう。磯竿などの振出ロッドは、スムーズに伸縮が行えるかをチェックします。
修理跡
修理の形跡があるロッドは、商品情報に記載されることがほとんどですが、なかには見落とされるケースも。
ロッドの折れた部分にトップガイドを付ける、“穂先詰め”はその代表例。穂先詰めはとくに磯竿に多く、見極めるポイントはガイドの間隔です。トップガイドと1番ガイドの間隔が、不自然に短いものは詰めている可能性が高いといえます。
磯竿でもっとも危険なのが、穂先詰めによって、仕舞った際にトップガイドが1番ガイドに収納されない個体。トップガイドが飛び出した状態になるため、簡単に折れてしまいます。
最高の相棒に出会おう
撮影:TSURI HACK編集部
中古ロッドを上手に選ぶために大切なのは、たくさんのロッドを見ることです。さまざまなロッドを見比べることで、そのロッドの程度を理解できるはず。
よき相棒に出会えるよう、中古ショップをめぐってみてはいかがでしょうか。