オイカワってどんな魚?
産卵期のオイカワはとても美しい
オイカワは、春から夏にかけての繁殖期にオスが青や黄色などとても美しい婚姻色に染まるコイの仲間で、「ハエ」や「ヤマベ」など地域によって様々な呼び名があります。
鮮やかな虹色のオスとは対照的に、メスは銀色で一回り小さいため繁殖期に限り、比較的簡単に見分けることができます。
オイカワの大きさと寿命
オイカワは最大で15cm前後に成長し、寿命はおおむね3~5年程度と言われています。
川の小物釣りや観賞魚として根強い人気のある魚ですね。
ナマズやブラックバスといった肉食魚の餌となる魚という一面も持っています。
カワムツとオイカワの見分け方
オイカワ釣りをしていると、一緒に釣れる魚の代表格といえば“カワムツ”です。
オイカワは多数の横縞模様なのに対し、カワムツは黒くてハッキリとした縦縞が1本なので見分けることができます。
オイカワが釣れる時期
オイカワは“一年中釣れる魚”
夏に繁殖期を迎えるオイカワですが、身に脂が乗り食味が良くなるのは冬とされています。
真冬でもオイカワは釣ることができ、「寒バエ釣り」という呼び名で古くから親しまれています。
オイカワをとくに釣りやすい時期は……
食味の旬こそ真冬ですが、初心者の方でも手軽にオイカワを釣ろうとするなら、魚の活性の高い春から夏の繁殖期がオススメです。
様々な川魚が混ざって釣れるのでより楽しめますよ。
オイカワを釣りやすい時間帯
オイカワ釣りは時間帯も大事?
オイカワは朝よりも夕方によく釣れることが多い魚なので、早起きする必要はありません。
夕暮れ時は、水面に浮かぶ小さな昆虫をオイカワが捕食するライズが起こりやすいので狙い目! 日没前後15分が最大のチャンスタイムです。
オイカワが釣れる場所・探し方
河川の中流域
川底の小石が見えるくらい浅くて穏やかに流れる河川中流域が狙い目。水深は20~60cmが目安です。
オイカワはタナゴなどの希少種と比べると水質悪化に比較的強く、街中を流れる都市型河川にも生息しています。
オイカワの探し方
春から夏にかけての産卵期は、「瀬」と呼ばれる周囲より浅くて流れの速い場所に散らばって泳いでいるので、偏光グラス をかけてギラッっと魚が光っていないか観察してみましょう。
水温の低い時期は、周囲よりも深くて流れが緩くなっているトロ場に集結しています。
オイカワの代表的な釣り方|初心者はウキ釣りがおすすめ!
オイカワのウキ釣り
オイカワは流れに乗って上流から運ばれてくる餌を待っているので、ウキ釣りで狙います。
オイカワが餌に食いつくと、ウキが沈んだり横に走ったりとアタリが目に見えるので面白いですよ!
初めて釣りをする方は短い方が扱いやすいですよ!
▼ウキ釣りの仕掛け・道具
釣具店で販売されている、川釣りセット仕掛けを購入すれば針やウキ、オモリなどがオールインワンで購入できます。
セット仕掛け選びで重要なのは、針の大きさと仕掛けの長さです。
針はハエスレや袖針の3号前後、仕掛けの長さは自分の竿と同じ長さのものを選びましょう。
▼釣り方の基本Howto
川の上流側へ仕掛けを振り込み、流れに任せて自然にウキを流していき、下流側まで流れたら再び上流側へ入れなおします。
オイカワは、仕掛けが川の流れと同じように流れている時に餌に食いつくので、仕掛けを流す時は竿でウキを引っ張らないように注意しましょう。
毛鉤で狙うオイカワ
オイカワが好んで食べる昆虫を模した毛鉤(けばり)を使った釣り方も人気があります。
エサを用意する必要が無いので、川遊びのついでに魚釣りを楽しみたいときなどにもオススメです。
▼毛鉤釣りの仕掛け・道具
オイカワ用の毛鉤仕掛けは、ウキと5~7本の毛鉤がセットになった仕掛けが一般的。
毛鉤の数が多いので、仕掛けが絡みやすくある程度のべ竿の扱いに慣れた方向けの釣り方です。
▼釣り方の基本Howto
川の対岸に向かって仕掛けを振り込み、糸を張り気味にして仕掛けを扇状に下流へ流していきます。
エサ釣りは張らず緩めずの状態で上流から下流へ流しますが、毛鉤釣りは対岸から下流へ糸を張りながら流すと覚えておきましょう。
オイカワってルアーでも釣れるの?!
オイカワは昆虫や藻類を食べる魚のため、魚を模したルアーで釣ることが難しい魚です。
オイカワと同じような環境に生息するカワムツやアブラハヤといった魚は、スプーンやスピナーといったルアーで釣ることができますよ。
写真の魚はルアーにも好反応を示すアブラハヤです。
オイカワ釣りにおすすめのエサ
エサの付け方
オイカワは雑食性なので、口に入る大きさの餌なら動物性のものから植物性のものまで幅広く使えます。
動物性の餌としては、サシ虫(ハエの幼虫)、植物性の餌としてはチューブタイプで売られている練餌がオススメです。
ミミズでもOK
オイカワはミミズでも釣れますが、口が小さな魚なので、できるだけ細いミミズを選び、1~2cm程度に切り分けて使いましょう。
チューブタイプの餌
サシ虫やミミズは触れない……そんな方は、ハエ釣り用の練餌が良いでしょう。
他にも、ホットケーキミックスと卵黄を混ぜた黄身練やパスタを細かく千切っても釣ることができます。
オイカワ釣りに必要な道具
必須 | □のべ竿
(3.6~5.4m) □仕掛け □活かしビク (持ち帰る場合) □餌箱 □はさみ □餌 |
あると便利 | □偏光グラス
□タオル |
オイカワ釣りのコツ
夕方(夕マズメ)は鉄板
オイカワは、カワムツやアブラハヤと比べるとやや警戒心が高く、鮮やかな婚姻色に発色した雄は繁殖行動に夢中でなかなか餌に食いついてくれなかったりします。
そんなオイカワですが、夕方は活発に餌を捕るので、簡単に針にも掛かってきます。
川の流れに餌を乗せる
オイカワは不自然に流れる餌には反応しなかったり、警戒心を抱きます。
仕掛けを流す時は釣り糸を張らず緩めずの状態を保ちながら、上流から下流へ自然に流すことを心掛けましょう。
釣れない時は移動してみる
30分ほど釣りをしてもオイカワが掛かって来ない時は、潔く違う釣り場へ移動してみましょう。
暖かい時期のオイカワは目視で確認できる浅い場所にいるので、偏光グラスを活用しながらまずは目視でオイカワを探し歩いてみましょう。
オイカワの美味しい食べ方
オイカワは古くから食用魚として認知され、釣って食べる文化があります。
とくに、冬場のオイカワは脂が良く乗っていて美味とされる一方で、水質の悪い都市型河川では泥臭さが感じられる場合もあります。
オイカワは唐揚げが旨い
小アジやイワシのように、オイカワも唐揚げで骨や頭ごと美味しく食べられます。
苦みや臭みが気になることがあるので、内臓とエラはしっかり取ってから調理しましょう。
オイカワ(ハエ)の甘露煮
オイカワは甘露煮にしても美味しく食べられます。
一度、素焼きにしてから煮ることでより美味しく仕上がりますよ。
オイカワ釣りの注意点
漁協が管理する水域で川釣りをする場合、入漁券を購入する必要がある場合があります。
『実釣する川の名前・オイカワ・入漁券』という検索ワードでリサーチするか、お近くの釣具店で尋ねてみましょう。
割高になりますが現場売りもあります。川釣りをしていると漁協の監視員に声をかけられることもありますので、現金を持っておくようにしましょう。
身近で簡単にできちゃうオイカワ釣り!
最も身近な川魚のひとつ、オイカワの釣り方についてご紹介しました。
とくに夏のオイカワは高活性で体色も綺麗なので、気軽な気持ちでオイカワ釣りを楽しんでみてはいかがでしょうか。