カワハギってどんな魚?
おちょぼ口とツノが特徴的なカワハギは、水中をホバリングしながら鋭い歯でエサだけをとってしまうことから、釣り人には「エサ取り名人」とも呼ばれます。また淡白な身と濃厚な肝で、食べても非常に美味しいカワハギ。その生態や分布地域などご紹介します。
カワハギの生態や特徴
フグ目・カワハギ科に分類されるカワハギは、体長が25センチほどで背びれ第1条のトゲとザラザラした厚い皮、硬い歯をもった小さなおちょぼ口が特徴です。皮が簡単に剥がせて調理できることも名前の由来となっています。
北海道から東シナ海まで分布し水深50メートルほどの浅い砂底と、岩礁が混じるようなところに生息し、ゴカイや貝類などを餌とする肉食性の魚です。
カワハギの美味しい時期・釣れる時期
その身の美味しさからフグの代用として、また肝は「海のフォアグラ」とも呼ばれています。釣りでは掛けるまでのゲーム性の高さで非常に人気があります。そんなカワハギの美味しい時期と釣れる時期を解説します。
カワハギの美味しい時期
カワハギは身と肝で年に2回の味の旬をむかえ、身が美味しいのは夏の7〜8月、肝が美味しいのは冬の11〜1月といわれます。
春から夏にかけて産卵を終え、体力が回復した夏のカワハギは身がしまり歯ごたえが楽しめます。秋から冬には再び産卵のために栄養を溜め込み、肝臓の肥大とともに肝が美味しくなり冬の旬をむかえます。
また、市場にでまわるものは瀬戸内で獲れたものがほとんどといわれ、近年では養殖カワハギがトラフグに比べ、肝も食べられることから人気になりつつあるそうです。そう聞くと新鮮な天然物が味わえるのは釣り人の特権ですね!
絶品カワハギを釣って食べよう!仕掛けと人気料理とは
カワハギが釣れる時期
カワハギ釣りは基本的に年間を通して楽しむことができます。船釣りであれば秋から冬(10月〜3月)にかけて砂地から深めの岩礁帯といったポイントで、小型の「ワッペン」サイズをかわしつつ、肝の大きくなった「キモパン」を狙います。
堤防からは春から夏(5月〜9月)に釣ることができます。また、カワハギマニアの方たちは数はでないものの、大型が狙える夏も出船されています。
カワハギの釣り方
船釣りのイメージが強いカワハギ釣りですが、実は堤防からも狙える魚です。船釣りではそのゲーム性の高さから、競技大会も開かれるほどの人気があり、近年ではオカッパリからルアーで狙う「ハギング」が注目されています。ここでは、カワハギの釣り方について「船釣り」「オカッパリ」をそれぞれご紹介します。
船から釣るカワハギ
仕掛けは各メーカーから販売されているカワハギ釣り専用ロッド に小型の両軸リール、ラインはPE1号程度に、丸形・ナス型オモリ20〜40号。カワハギ専用の仕掛けに、アサリのむき身をつけて狙います。
狙い方は仕掛けを落とした後は底をとってからアタリをまつ、アタリがなければ誘いをいれて、カワハギを誘惑していくなど、こちらから積極的にアタリをとっていく釣りになります。
■エサ付け
カワハギ釣りの重要ポイントがエサ付けです。エサのアサリの付け方は、水管から針を通し、次にベロをぬい刺し、そして肝に針先を隠しなるべく小さくなるようにエサをつけます。
これができていないと仕掛けを落とすたびにカワハギのアタリにきづくことなく、エサが全て取られている状態「ツンツルテン」になってしまいますので、できるだけ丁寧につけましょう。
シマノ ステファーノ SS 100HG
ギア比:7.2 自重:160g 最大ドラグ力:3.0kg 巻取り長さ:72cm PE糸巻量 (号-m):1-200/1.5-150/2-100 ナイロン糸巻量 (号-m):2-110/3-80
堤防から釣るカワハギ
堤防からもアサリ、ゴカイなどをエサにして釣ることができます。
仕掛けはキス竿など2メートルくらいの竿に、2000〜2500番台の小型スピニングリール、ラインはPE1号程度にリーダーは1〜2ヒロ。ナス型オモリ3〜6号に、こちらも船釣り同様、各メーカーの3本針胴付きカワハギ仕掛け に、アサリをつけて堤防などから足元付近を中心に狙います。
カワハギ用の寄せエサもあるので、一緒に使うとよいでしょう。
詳しいカワハギ仕掛けの紹介はこちら
カワハギを堤防から手軽に狙える「ハギング」とは
より手軽にカワハギを釣ってみたい方には「ハギング」がオススメです。釣りエサ総合メーカーマルキューが提案する擬似エサと手持ちのライトタックルで行うオカッパリからのカワハギ釣りを「ハギング」と呼んでいます。
ハギング仕掛け、狙い方
ハギング仕掛けは6〜7フィートクラスのライトクラスのルアーロッド、2000〜2500番台の小型スピニングリール、ラインはPE0.8〜1号程度、3本針胴付きカワハギ仕掛けに疑似エサ「パワーイソメ」などでカワハギを狙います。
狙い方は堤防などから広範囲に仕掛けをキャストし、岩、海藻など底に変化があるとこを探っていきます。底のズル引きだけでなく、竿を柔らかく数回もちあげなら誘いをいれたりするのが良いでしょう。
カワハギのアタリがとまってきたなと思ったら、パワーイソメの色のローテションも効果があるので是非試してみてください。
ダイワ リバティクラブ2500
自重:305g
最大ドラグ力:4kg
巻取り長さ:70cm
PE糸巻量 (号-m):1-280/1.5-200/2-150
カワハギの旬を楽しみましょう
カワハギの食味、そして釣りに適した時期、カワハギの釣り方を紹介しました。美味しい肝ぱんのカワハギを楽しく釣ることができれば最高ですね。ゲーム性の高い船釣りだけでなく、気軽なハギングでも釣れますので、是非カワハギの味と釣りの旬を、味わってみてはいかがでしょうか?