ロウニンアジの食味とシガテラ毒
釣りターゲットとしてのロウニンアジはキャッチ&リリースが徹底されていますが、沖縄や鹿児島地方では小型のものが食用として流通することもあるようです。
そんなロウニンアジの意外と知ることのなかった味・料理方法、そして食べる場合の注意点などについてご紹介します。
味
ロウニンアジは4〜5キロの小型サイズが美味しいといわれますが、大型サイズはシガテラ毒をもつ個体もいるため食用にはむきません。
タイなども大型のものになると大味になるといわれますが、ロウニンアジも同様のようです。同じアジ科ではシマアジが大変美味で超高級魚として知られています。
食べ方、料理法
ロウニンアジは刺身、塩焼き、煮付け、魚汁、またフライやバターソテーなどで食べると美味しいといわれています。沖縄地方ではマース煮(塩煮)や天ぷらでも食べるそうです。
ロウニンアジの刺身
新鮮なロウニンアジであれば刺身がオススメで、腹部分は混在した甘みのある脂で食感もほどよいです。
ロウニンアジの塩焼き
ロウニンアジでは定番といわれる塩焼きは二枚おろしの骨つきのほうを切り身にし、塩をして1時間以上寝かしたものをじっくり焼き上げます。こちらも甘みがあり、口の中でほどけ美味しいといわれます。
ロウニンアジのかぶと煮
煮付けではかぶと煮がオススメで、煮ても身が硬くしまらずにほぐれやすく、甘みがあって非常に美味しくいただけます。
がーらの魚汁
ロウニンアジの味噌汁、沖縄では「がーらの魚汁(みそ汁)」と呼ばれ、残った身やアラを使いアジ科ならではの強い旨味で大変美味しいといわれます。
流通、特徴、毒
市場にでまわる流通量は多くはないですが、定置網や釣り上げたものが入荷されます。値段は比較的やすく、沖縄ではガーラとして1キロあたり400〜500円で取引されているようです。
脂ののる秋から冬が旬といわれ、皮は厚く硬いですが、鱗は細かく薄いのでとりやすいです。透明感のある白身で血合いは赤く、熱を通しても硬くならないのが特徴です。
また、生息地は個体にもよりますが、大型のロウニンアジはフグがもっているフグ毒よりも強い、「シガテラ毒」という猛毒を持っていることもあり、食用には向きませんの十分に注意してください。