アラバマリグとは

アラバマリグ とは、アームと呼ばれる傘のように枝分かれしたワイヤーを備え、その先にワームやブレードなどをセットして使用するリグのこと。
2011年頃にアメリカで生まれたリグで、日本でもバスフィッシングを中心に話題になりました。
ベイトの群れを演出できる!
魚を探す上で、まずはベイトの群れを探すという方も多いと思います。
アラバマリグは、ベイトの群れを演出してターゲットにアピールし、魚の活性が上がる状態を自ら演出できる非常に合理的なルアーなのです。
おかもち
“ベイトの存在は活性への影響が非常に大きく、ベイトの数が多ければ多いほど魚の活性は高い”
これは、皆さんも無意識のうちに認識している事実だと思います。
基本的にはブラックバス用

アラバマリグは、バスフィッシングの本場であるアメリカで生まれたメソッドであるため、バスフィッシングで使用されるのが一般的。
他の魚が釣れないわけではないですが、飛距離が出にくいことから、遠投が求められるソルトシーンなどではほとんど使用されません。
おかもち
バス釣りの外道でシーバスが釣れたこともあり、バス以外にも効果があるのは間違いないと思います。
アラバマリグの注意点
圧倒的なインパクトでバスを刺激するアラバマリグですが、大会や釣り場によっては使用が禁止されている場合があります。
フックが何個も付いているために根掛かりが多く発生し、環境破壊につながりかねないという理由で禁止されている場合や、スレ掛かりしやすいため、生育個体の保護の目的で禁止されているようです。
しかし現在は、日本の主要バスフィッシング組織であるJB/NBCの大会では条件付きでの使用が許可されています。
・接続できるルアーは1つとし、その他アームへの取り付けは金属ブレードのみ装着とする。
・接続できるルアーはエコタックルルールに準ずる
引用:JB/NBC トーナメントブック第12条
おかもち
アラバマリグを使用する場合は、使用の可否について事前に確認しておきましょう。
アラバマリグの選び方

アラバマリグは、アームとその先につけるワーム・ブレードで構成されています。
それぞれの選び方を順に解説していきます。
アラバマリグの選び方のポイント
- アームで概ねのアピール力が決まる
- ワーム・ブレードでアピール力を調整する
アームで概ねのアピール力が決まる
アラバマリグを組むためにアームは必須です。
アームの数と長さに着目し、アピール力やタックル、コストに応じて自身に最適な組み合わせを探ってください。
アームの数

“アームの数でアラバマリグの性格が決まる”と言っても過言で無いほど、アームの数は非常に重要な要素。
アピール力・ルアー重量・コストはアームの本数に比例するため、使うシチュエーションや使用するタックル、アラバマリグを完成させるための費用が全て変わります。
おかもち
一般的には5〜7本が基準となります。

“アームの数が多い=ワーム・ブレードの数が多い=アピール力が高い”ため、とにかくアピール力を高めたいという方には、アームの多いものがマッチするでしょう。
しかし一方で、総ウエイトは重くかつ巻き抵抗も大きくなる傾向になるので、使用するタックルもより専用化せざるを得ない一面もあります。
アームの数を少なくすることで、使用するタックルなどの制約が緩和されるので、まずは気軽にアラバマリグのポテンシャルを体感してみたいという方は、アームの少ないものを選ぶと良いでしょう。
おかもち
“アラバマリグ本来の力を発揮させるためには、アームの本数は多い方が良い”
というのが筆者の1つの考え方です。
アームの長さ

アームの長さもアピール力を左右する大きな要素。アームが長いほどアピール力は大きくなります。
“アームが長い=ラインを結んでいる支点からルアーを結んでいる作用点までの距離が長い”となり、アームの振動によるルアーの動きが増幅するためです。
水を受ける面積が広い分、巻き抵抗は大きくなりますが、リトリーブ速度もスローになるので、よりターゲットに魅せることができます。
一方で、アームが長いと魚が食いついたワームに力が伝わりにくく、フッキングパワーという点では少し不利。また、根掛かりに関してもアームが長い方が引っ掛かりやすいです。
おかもち
数と同様、アピール力を求めるのであれば長いものを。気軽にアラバマを試したいのであれば、短いものをチョイスすると良いでしょう。
ワーム・ブレードでアピール力を調整する
アラバマリグは、おもにワームとブレードの組み合わせによってアピール力を調整することが可能。
食わせ力をより高めたい場合はワームを多めに、アピール力をより大きくしたい場合はブレードを多めに調節しましょう。
おかもち
最近はスイベルで交換できるようになっているものも多く、あらゆるアレンジが可能になってますよ。
ワーム

近年では、ミドストやホバストで使われるピンテールタイプのワーム を使用するアングラーも増えていますが、基本はシャッドテールとなるでしょう。
サイズに関しては、3〜4in程度が主流となってきています。もちろん、大きいサイズを装着してアピール力を高めるのは有効です。
アラバマリグで使用するワームに共通して重要なことは、スローでもしっかりアクションするワームを選択することです。
おかもち
バイトマーカーとしてや、その日の当たりカラーを見極めるために、色違いのワームをセットするアングラーもいます。
ブレード

ブレードもアピールにおいて重要な要素。カラーによってアピールの高さが異なり、一般的なカラーで比較すると、ガンメタ<シルバー<ゴールドとアピール力が高くなっていきます。
同じブレードでも、サイズやカラーを変えることでアピール力の調整が可能。
動きなどを考えると、最初から付属されているブレードがベターですが、水質や風速など釣りをする状況に合わせて使い分けすると釣果アップも見込めるでしょう。
おかもち
ブレードは単品で購入できるので、好みに応じて変更してみてください。
アラバマリグのおすすめアイテム
ここではアラバマリグのおすすめアイテムをピックアップ!
アームやワームはもちろん、困っているアングラーも多いであろう収納アイテムもご紹介していきます。
おすすめアラバマリグ5選
ジークラック ステルスセブン
アーム本数 | 7本 |
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アーム長さ | 250mm(センター)/105mm(その他) |
ウエイト | 17g |
アーム本数は7本で、アピール力に優れたスペックです。
「コレを選んでおけば間違いない!」と言えるくらいのアラバマリグ王道ルアーです。
初めてのアラバマリグにもおすすめですよ。
ジークラック ステルスファイブ
アーム本数 | 5本 |
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アーム長さ | 205mm(センター)/75mm(その他) |
ウエイト | 10.5g |
アーム本数は5本で、アピール力よりも使いやすさを重視したスペック。
ステルスセブンの性能をギュッと凝縮しつつ、専用のタックルが無くても使用できるためアラバマリグのハードルを下げたルアー。
アラバマリグのパワーを気軽に体感するにはコレがおすすめです。
ジークラック メリージー 150
アーム本数 | 5本 |
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アーム長さ | 150mm(ヘッド先端からワイヤー先端まで) |
ウエイト | 12g |
琵琶湖でも人気を誇っていた名作アラバマリグ。
耐久性が高い点とアームの角度を自ら調整できる点が特徴です。
おかっぱりの使用には、スピナーベイト感覚で扱えるコンパクトモデル、メリージー100がおすすめです。
ジャッカル ラスターブレード115
アーム本数 | 7本 |
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アーム長さ | 115mm |
ウエイト | - |
アームに18枚のブレードが装着されているため、取り付けが必要なルアーは中央のみで非常に準備が簡単。
さらに折りたためる機構で、収納性を格段にアップさせています。
ブレードは取り外し可能でワームへの交換もできるため、アレンジの幅が広いのも◎。
準備の手間やルアーのコストを最小限にしたい方や、収納性重視の方におすすめです。
ライトベア アラバマリグ
アーム本数 | 5本 |
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アーム長さ | 140mm |
ウエイト | 18g |
とにかくコストを抑えたいという方におすすめなアラバマリグ。
3セット同梱されているので、気軽にアラバマリグを試すことができます。
価格の割りに作りもしっかりしており、コスパ抜群と言えるアイテムです。
おすすめアラバマリグ用ワーム5選
ボトムアップ ヴァラップスイマー
サイズ | 3.3in/4.2in |
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非常にタイトなアクションが特徴的なシャッドテールワーム。
ベイトに寄せた幅が細身のシェイプで、非常に食わせ能力の高いワームです。
O.S.P ドライブシャッド
サイズ | 3.5in/4in/4.5in/6in |
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ヴァラップスイマーよりも、ややワイドな動きをします。
最大の特徴は巻きだけでなく、フォールでもアクションをすること。
様々な使い方に対応できるワームです。
レイドジャパン フルスイング
サイズ | 3.5in/4in/5in |
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ボディーに硬さがあり、水押しの強さがあります。
広範囲にアピールしたい場面で有効なワームです。
ケイテック スイングインパクト
サイズ | 2in/2.5in/3in/3.5in/4in |
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細身ながら、薄いテール部分が効果的に水を受け、大きくかつ機敏にスイングしてアピールします。
リトリーブスピード関係なくアクションしてくれる使いやすいワームです。
ハイドアップ スタッガーオリジナル
サイズ | 1.5in/2in/2.5in/3in/3.5in/4in/5in/6in/6.7in |
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水を動かすというアクションではなく、よりナチュラルなアクションが特徴です。
ナチュラルながらもテールはしっかりとアクションして、バスに口を使わせます。
おすすめ収納アイテム2選
折りたためないアラバマリグは体積が大きく、通常のボックスでは収納はできません。
そこでおすすめなのがダイソーから発売されているストックボックス。

これで折りたためない嵩張るアラバマリグをすっぽり収納できます。
おかもち
もちろん価格も破格です!
リョウケ スルッパ Lサイズ
折りたためるアラバマリグも長いと意外と収納に困ります。
そこでおすすめなのがスルッパのLサイズ。

1本単位で収納できるので、無駄なスペースが発生せず、必要な分だけ収納できる点も気に入っています。
おかもち
最近流行のビッグベイト等を取り付けたまま収納することも可能です。
アラバマリグのタックル

アラバマリグのタックルは、専用タックルというものがほぼ無く、悩む人も多いはず。
アラバマリグのセッティング次第で大きくルアーウエイトが変わってしまう点が、タックル選びの悩む要因の1つかと思います。
ただし、アラバマリグに適したタックルのベースは不変。どんなルアーウエイトでも共通して言えるアラバマ最適タックルのポイントがあるので、解説していきます。
ロッドはレギュラーテーパーが最適

アラバマリグで釣果を上げるのに重要なことは、トレースコースと継続力だと考えます。とくに継続力という点では、投げやすさが重要になってくるでしょう。
長さは、トレースコースを調整しやすいように6ft5in〜7ft5in程度がマッチ。
投げやすさという点で、レギュラーテーパーが非常に優れるのでおすすめです。
おかもち
1.5~2oz程度を使用できるH〜XHクラスのロッドで、スイムベイト用と謳われているものが一番要件を満たすスペックになるでしょう。
リールはノーマルギア以下が操作しやすい

アラバマリグは重くて巻き抵抗も大きいルアーなので、ノーマルギアやローギアの方が巻き取りが安定して扱いやすいでしょう。
ラインキャパは20lbを100m程度巻けるものがおすすめです。
おかもち
“ブレードやワームがしっかり動く中で、スローであればスローな程良い!”
というのが筆者の持論です。
ラインはフロロ20lb以上を基準に

強度面を考慮すると20lb以上は欲しいところ。
水中をリトリーブするアラバマリグでは、比重が大きいフロロの方が無駄な浮き上がりを抑制しレンジコントロールがしやすいためです。
おかもち
フロロは硬く使いにくい一面もあるので、扱いやすさ重視であればナイロンを選択しても良いでしょう。
アラバマリグの使い方
ただ巻き

基本的なテクニックですが、アラバマリグのメインとなる使い方です。
いかに狙いのレンジを一定に引けるかがポイントであり、シンプル故に腕の差が出やすい使い方でもあります。
リフト&フォール

積極的にルアーをリフトさせるというよりは、ルアーを止めた際のブレードやワームの揺らぎでターゲットにアピールするイメージです。
そのためアクションは、ロッド操作をせずリーリングのストップ&ゴーのみで行うのがおすすめ。
ただ巻きで反応しない時に試してみると良いでしょう。
シェイキング

ロッドを小刻みに上下させルアーを漂わせる使い方です。「バマスト」と呼ばれるメソッドでもあります。
細かいリフト&フォールで揺らぎアクションを繰りかえすことで、ターゲットへのアピール力が増すことが最大の特徴です。
通常のただ巻きよりも少ない移動距離で長くターゲットにアピールしたい時に有効な使い方です。
よくある質問
自作ってできるの?
自作は可能です。
市販品ではなかなか調整することが難しい、アーム数・アーム長さ・アーム太さを自分好みな仕様にできる点が最大のメリットです。
一方で、複数のアームを接合する難易度は高く、想像よりも手間が掛かる一面も。
トータルのコスト面で見ると、市販品を購入するのと大きな差は無いようにも思えるので、まずは市販品を使用してみて、アレンジしたい部分が出た時に自作することをおすすめします。
アラバマリグのハードルは高くない!

アラバマリグといえば、「デカバス専門のルアー」「タックルの制約が大きい」というイメージもあり、入門のハードルが高いと思われがちです。
ただ、今回紹介したように組み合わせによっては特殊なタックルは必要無く、お持ちのタックルで十分対応できます。
また、最近主流の3〜4インチ程度のワームであればサイズも問わず釣ることができます。
決してハードルの高いルアーではないので、是非アラバマリグの威力を体験してみてください!
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