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コバンザメ

コバンザメの吸盤の原理が気になる!くっつく仕組みや生態のまとめ

コバンザメは、大型の回遊魚やウミガメに張り付いて生活する魚。ユーモラスな生活史で知られていますが、魚にくっつく仕組みはあまり知られていません。そんなコバンザメについて詳しくまとめてみました。

目次

アイキャッチ画像出典:PIXTA

コバンザメという魚について

 コバンザメ
出典:PIXTA
コバンザメは、最大で全長1メートル、体重2キロ程度になる魚です。大体70センチくらいが平均的な大きさになります。サメと名前がついていますが、実はサメ類ではなくスズキ目に属するため、タイやアジなどに近い種になります。
特徴は頭についている吸盤です。この吸盤で他のサメや、カジキ、ウミガメやクジラなどの大型魚に張り付いて、その魚の捕食するエサのおこぼれや排泄物を捕食しながら生活をしています。単独で見ることもできますが、基本的には他の魚に依存して生活している魚です。

コバンザメの分布・生息域

コバンザメは世界中の熱帯、亜熱帯の海に広く生活している魚です。日本においても沖縄から北海道まで全国の海で見ることができます。概ね20~50メートルに生息しており、比較的浅い海を生息域としています。

コバンザメの生態や食性

コバンザメは、他の魚に張り付きながらエサのおこぼれや、その魚につく寄生虫や排泄物を捕食しながら生息しています。基本的にはほかの魚に張り付いて過ごす生活をしていますが、サンゴ礁帯では単独でエサを捕食しているところを見ることができます。

コバンザメの形態

コバンザメの特徴はなんといっても頭部にある吸盤です。ここが小判型をしているためコバンザメという名前がついたという説が有力です。下あごが突き出ている形状をしているのは、体表についている寄生虫や、張り付いた魚の食べ残しなどを捕食しやすいためにそうなっているとされています。

コバンザメの吸盤の仕組み

コバンザメ

出典:PIXTA

コバンザメの最大の特徴である小判型の吸盤。この吸盤があることで大型魚などの自分が依存する魚にくっついて、離れないようにすることができます。仕組みは隔壁と呼ばれるヒダヒダが可動式になっていて普段は後ろに倒れています。

張り付いたときにこの隔壁が垂直に立って、周りの海水の水圧より隔壁の間の水圧を下げることにより、張り付くという仕組みになっています。大まかにいうと、基本的構造は一般的に知られているゴムやシリコン製の吸盤と全く変わりのない仕組みで張り付いているといえます。

もし吸盤がくっついてしまったら?

もし吸盤が体にくっついてしまっても焦る必要はありません。コバンザメの頭側に向けて引っ張れば簡単にとることができます。逆にしっぽ側に引っ張ってもなかなかとることができません。これは、張り付いた大型魚が猛スピードで泳いでも振り落とされないようにしているコバンザメの吸盤の特徴の一つです。

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