渓流の女王!ヤマメを釣ろう
ヤマメはサケ目サケ科の渓流魚。「パーマーク」と呼ばれる模様が特徴的で、その美しさから「渓流の女王」と呼ばれています。
北海道から九州までに生息していて、河川の上流部である渓流域を主な住処としています。
餌釣りでも疑似餌を使った釣りでも狙うことが出来る魅力たっぷりの魚です。
ヤマメ釣りのシーズン
禁漁期間が設けられていて、決められた期間中のみ釣りをすることが出来るヤマメ。
禁漁期間は地域や河川ごとに細かく設定されているので、釣りをする前にその期間を把握しておきましょう。
また釣りをする際には遊漁券が必要となるケースがほとんどなので、釣りが出来る期間とあわせて金額や購入場所を確認してみてください。
ヤマメはどこで狙うことができる?
ヤマメは主に渓流で狙うことが出来る魚で、岩の影や水深が深い場所、流れの淀みに潜んで餌を待ち構えています。
渓流は地形が険しく、移動時には山道を歩くことも多いので、しっかりとした装備を整えて釣行することを心がけましょう。
またヤマメは自然の中だけでなく、管理釣り場や釣り堀で狙うことも出来ます。
3つの方法で狙う!ヤマメの釣り方講座
餌でもルアーや毛ばりを使った疑似餌でも狙うことが出来るヤマメ。
今回は、ルアーフィッシング、テンカラ釣り、ミャク釣りの3つの釣り方について、必要となる道具や基本的な釣り方をご紹介していきます。
ヤマメのルアーフィッシング
ヤマメ釣りの中でも特に人気が高いルアーフィッシング。ルアーを追ってくるヤマメの姿が見られることも多く、エキサイティングな釣りが楽しめます。
以下では、渓流域でのヤマメ釣りに適したタックルをご紹介していきます。
ヤマメ狙い用のルアータックル選び方
▼ヤマメ向けロッド
渓流におけるヤマメ狙いのロッドは、4.5~6フィート程度の短いものがおすすめ。
渓流はロングキャストの必要性が少なく、木が覆いかぶさるなどしてキャスト方法が限定されがちなので、取り回しが良い短めのロッドが使いやすいです。
ダイワ ワイズストリーム 45UL-3
シマノ カーディフ NX S54UL
▼ヤマメ向けリール
ヤマメ釣りではトラブルの少ないスピニングリールが基本となっています。
大きさは1000~2000番を目安にしてみてください。また渓流では基本的に上流に向かってルアーを投げるので、ルアーが流れに押されてアクションしにくいことがあります。
そのため、流れよりも速く巻き取りができるハイギアのリールが使いやすいです。
ダイワ フリームス LT2000S-XH
シマノ カーディフ CI4+ 1000SHG
▼ヤマメ向けライン
ヤマメのルアーフィッシングでは、ナイロンラインもしくはPEラインを使用します。
ナイロンラインだと2~6ポンド程度、PEラインだと0.3~0.6号程度がおすすめです。ロングキャストすることは少ないので、巻き量は100メートルもあれば十分楽しめます。
サンヨーナイロン アプロード GT-R トラウトエディション
モーリス バリバス スーパートラウト アドバンス ダブルクロスPE 0.6号
▼ヤマメ向けルアー
ヤマメにはミノーやスプーンなどのルアーが効果的。
いずれも流れの中でしっかりアクションしてくれるものを選んでみましょう。初心者の方は4グラム以上の重さがあるルアーがキャストしやすくおすすめです。
カラーに関してはメッキやゴールド、赤金など光るものを中心に、水が濁っている時のためにチャート系カラーも持っておくとよいでしょう。
スミス D-コンタクト
ダイワ クルセイダー 激アツ
基本的な釣り方
▼上流に釣り上がる
ヤマメ釣りでは下流から上流に向かって釣り上がっていくのが基本です。ヤマメは流れの上流に頭を向ける習性がありますので、もし上流から下っていってしまうと釣れる確率は大きく下がってしまいます。釣り上がる際にはヤマメに警戒されないよう、水面に影を落としたり、大きな足音を立てたりしないように進んでいきましょう。
▼ルアーを使った誘い方
渓流では上流に向かってルアーを投げていきますので、流れよりも速く巻いたりアクションさせてきたりする必要があります。
ただ巻きやトゥイッチを組み合わせて、速めのリズムで誘うことを心がけましょう。
あまりにもゆっくり誘うとルアーが流れに押されてアクションしないだけでなく、ヤマメにルアーを見切られやすくなるので注意してください。
ヤマメのテンカラ釣り
テンカラ釣りとは、リールを使わない専用ロッドで毛バリを操作してヤマメを釣る釣り方のこと。
毛バリを投げ込んでから誘える距離は短いため、他のどの釣り方よりもキャスト回数が多くなります。
以下に渓流域で使うテンカラ釣りのタックル選びについて解説していきます。
ヤマメのテンカラ釣りで使う道具の選び方
▼テンカラ釣りで使うロッド
テンカラ釣りはロッドのしなりとラインの重みを利用して毛バリを投げ込んでいきます。
そのため専用ロッドでないと的確なアプローチをしていくことが難しいです。ロッドの長さは釣り場の状況によって2.5~3.5メートル程度のものを使います。
ダイワ テンカラ RT 27
▼テンカラ釣りで使うライン
テンカラ釣りで使うラインは、一般的な釣り糸よりも重みを持たせた設計が特徴です。その種類は大きく「テーパーライン」「レベルライン」「ストレートライン」の3つに分けられます。
初心者の方は適度な重みがあって傷にも強く使いやすい「レベルライン」から始めてみるのがおすすめです。
太さは3~4.5号の間で、初心者の方はよりラインに重さがある4~4.5号から始めてみてください。
サンライン ぶっとびテンカラ レベルライン
▼テンカラ釣りで使うハリス
ハリスはメインラインの先に結んで使う釣り糸のこと。テンカラ釣りではフロロカーボンハリスとナイロンハリスが用いられます。
好みにもよりますが、水に沈む毛バリを使う際には比重が重いフロロカーボンハリス、水に浮く毛バリを使う際には比重が軽いナイロンハリスが使いやすいです。
フジノ フロロテンカラハリス
▼テンカラ釣りで使う毛バリ
テンカラ釣りで使う毛バリは小型のものがおすすめ。針の大きさが#10~#18の小さな毛バリを選んでみましょう。
大きいと毛バリが抵抗となり、キャストが難しくなってしまいます。
毛バリの種類はその時ヤマメが捕食している虫に合わせるため、カゲロウやアリなど様々な虫を模した種類を揃えておきましょう。
ダイワ テンカラ毛針セット
ヴァンフック テンカラ ドライフライ
基本的な釣り方
▼テンカラ釣りの流し方
テンカラ釣りは、ヤマメが潜んでいると思われる場所の少し上流に投げてから、毛バリを流し込んでいくのがコツ。
毛バリに抵抗が掛からないように、流れるのに合わせてロッドとラインを上手く操作してみてください。
3投ほどして反応が無ければ、どんどん次のポイントに移動していきましょう。
▼テンカラ釣りの合わせ方
ヤマメは毛バリを口にしたとしても、違和感があればすぐに吐き出してしまいます。
そのため常に合わせを入れられる体勢をとっておき、アタリがあったら即合わせるのが基本。
力強く合わせる必要はありませんので、常にアタリに備えて素早く合わせを入れられるようにしておきましょう。
ヤマメのミャク釣り
ミャク釣りとは、餌を流れに合わせて流し込んでいく釣り方のことです。
水深を問わずに釣ることができ、餌を使うためルアーや毛バリに比べて初心者の方がチャレンジしやすい釣りです。
以下で渓流域におけるヤマメのミャク釣りタックルの選び方をチェックしていきましょう。
ヤマメのミャク釣りで使う道具の選び方
▼ミャク釣りで使うロッド
ミャク釣りでは4.5~6.3メートル程度の渓流竿を釣り場によって使い分けます。
狭い釣り場では長いロッドは使いにくく、逆に広さがある釣り場では短いロッドだとポイントまで餌を送り込めないこともあります。
迷った場合には、中間的な5.3メートル程度のものがおすすめです。
シマノ ホリデー小継 ZT 硬調 53
▼ミャク釣りで使う道糸
使う道糸はナイロンラインが基本となっているミャク釣り。太さは0.3~1.5号程度までを使用します。
道糸は細いほうがより違和感なく餌を流し込むことが可能ですが、その反面、傷や結び方に細心の注意を払う必要が出てきます。
初心者の方は0.8~1.5号の太さから始めてみて、慣れてきたら徐々に細くしていくとよいでしょう。
ヤマトヨテグス ファイター渓流
▼ミャク釣りで使う目印
目印はアタリを取ったり、水深を把握したりする役割を持ちます。
目印の種類は道糸に結んで使う編み糸タイプや、ラインを切れ込みに通して使うタイプがあります。
赤やピンク、イエローなど様々な色がありますので、自分が見やすいものを選んで使ってみてください。
オーナー アイデア目印 033
▼ミャク釣りで使うガン玉
ガン玉は仕掛けの流れるスピードを調整するために使うオモリです。
流れの速さに合わせて調整していく必要があるため、様々な大きさを揃えておく必要があります。
大小のガン玉がセットになったものがありますので、まずはそれから使い始めてみるとよいでしょう。
タカタ やわらか君粒ぞろいセット
▼ミャク釣りで使う針
針はヤマメ専用のものがおすすめ。大きさは5~9号を使ってみてください。
針は単体でも販売されていますが、あらかじめハリスが結んである糸付きのものが使いやすいです。
がまかつ 新ヤマメ(糸付)
▼ミャク釣りで使う餌
ヤマメのミャク釣りでは、ミミズやイクラ、ブドウ虫、現地で採取した川虫を使います。
餌は弱ってしまうとヤマメの食いが悪くなってしまうので、弱っていたら新しい餌に交換すること、また持ち運んでいる間に乾燥しないよう餌箱に木くずなどを湿らして入れておくようにしましょう。
基本的な釣り方
▼ミャク釣りの流し方
ミャク釣りでは餌が底付近を流れていくようにするのがコツ。
流れの速さに合わせてガン玉の重さを調整し、流れに合わせてロッドを動かしながら、餌が自然に流れていくようにしましょう。
目印は水面から20~30センチ程度の位置になるよう調整してください。
▼ミャク釣りの合わせ方
餌を使っているとはいえ、ヤマメは針や糸の違和感があれば餌をすぐに吐き出してしまいます。
そのためアタリがあったら即合わせが基本です。目印をよく見ておき、水中に引き込まれたり、止まったりしたらまずは合わせを入れてみることが釣果アップのコツです。
まだまだある!ヤマメの釣り方
本記事でご紹介した以外にも、ヤマメは毛バリを使ったフライフィッシング、管理釣り場や釣り堀においては手軽なウキ釣りも楽しめます。
様々な釣り方の中から、自分がやってみたい釣り方を選べることは、他の釣りではなかなか出来ないヤマメ釣りの魅力と言えます。
渓流の女王に会いに行こう!
ヤマメは釣っても食べても楽しめる魚です。持ち帰り可能な場所であれば、ぜひ釣ったヤマメを自宅に持ち帰って調理してみてください。
特に新鮮なヤマメの塩焼きは絶品です。大自然の中に身を置いて、ぜひヤマメ釣りを満喫してみてください。