鮭について
鮭(サケ)は、サケ目サケ科サケ属の魚。サケ科の魚種は多く、イトウやイワナ、ニジマスなどが含まれますが、食卓にも馴染み深い “鮭” は『シロサケ』の通称です。地域によっては、アキサケやアキアジなどとも呼ばれています。
特徴
鮭の1番の特徴は、川で産まれ海で育ち、また川に戻る『母川回帰』ではないでしょうか。成熟するまでの海の生活では、銀色の鱗に覆われています。産卵期を迎えることから徐々に変化しはじめ、黒ずんだ体色に緑や黄、赤などの模様が現れます。
生息域
日本での生息域は、北海道や東北、北陸地方がメインとなり、遡上は千葉県以北の太平洋側や、九州以北の日本海側の河川で見ることができます。
類似種
サケ科の魚で、ギンザケとカラフトマスは、シロサケに見た目が似ていることで間違われることもあります。ギンザケは背中に小さな黒斑があります。カラフトマスは、背中だけではなく尾びれ、脂びれにも黒斑があります。
鮭釣りについて

鮭は釣り愛好家にとって、1度は釣ってみたい魚のひとつでしょう。しかし、過去に乱漁が行われことによる個体の減少や、環境汚染などのさまざまな理由により規制されているため、簡単に鮭釣りを行うことができません。
どんな規制があるの?
鮭釣りの規制は、水産資源保護法 第25条により、日本の内水面では遡上する魚種のうち、鮭を採挿してはならない。と定められています。ただし、該当する免許を受けた方や、許可を得ての漁獲は許されています。
内水面がダメなら河口は大丈夫?
一部の地域では、河口での漁獲も禁止されており、期間やエリアの制限が厳しく設けられています。各地域によって規則は異なります。川から近い場所では、トラブルが発生することもあります。あいまいな解釈ではなく、自治体などに問い合わせを行うようにしましょう。
正式に釣ることができる有効利用調査
一部の地域では、鮭を釣ることができる『有効利用調査』があります。遡上する個体の調査を目的とし、釣りを楽しむことができまが、地域によってルールが異なり、事前登録と許可が必要です。
有効利用調査 実地河川
道県 | 河川名 |
北海道 | 忠類川・浜益川 |
山形県 | 寒河川・小国川 |
福島県 | 真野川 |
茨城県 | 久慈川・那珂川 |
栃木県 | 鬼怒川・思川 |
新潟県 | 荒川 |
富山県 | 小川 |
石川県 | 手取川 |
その他にも、北海道の茶路川や元浦川、青森県の奥入瀬川、山形県の月光川、宮城県の小泉川、福島県の木戸川や請戸川でも行っておりましたが、中止・もしくは公式発表がありません。
海なら大丈夫!
河川では厳しい規制がありますが、海での鮭釣りには規制がありません。北海道や東北地方では、鮭シーズンが始まると、浜辺や堤防では多くの釣り人で賑わいます。
鮭釣りの仕掛け
鮭釣りは、さまざまな仕掛けで楽しむことができます。基本的には餌とルアー2種類。釣り場やスタイルに合わせて選びましょう!
ルアー
川や海でのルアー釣りは、ミノーやスプーンを用いて狙います。鮭の強い引きに耐えるパワーを備えた専用ロッドの他、シーバス用ロッドの流用も可能です。リールは3000番台のスピニング、ナイロンラインの14ポンド程度、もしくはPEラインの1号前後にショックリーダーを組んだタックルを使います。
ウキルアー
主に海で狙う場合に用いられる仕掛け。大型の発泡ウキを使うことで、一定のタナをゆっくりと誘うことができます。ロッドやリールはルアー釣りと同様ですが、PEライン1号程度に5号前後のハリス、スプーンにタコベイトをセットし、サンマなどの喰わせ餌を付けて狙います。
フライ
川釣りのイメージが強いフライですが、海でも楽しむことができます。ロッドの長さは10フィート程度のものを使うので、両手で投げることができるダブルハンドル仕様がおすすめです。海ではシンキングライン、川ではシンクティップライン、リーダーにはフロロのレベルライン組みます。フライ(毛鉤)は、#4以上の大型ストリーマーが有効的でしょう。
延べ竿
仕掛けと釣り方がシンプルな延べ竿は、手軽に楽しむことができるので昨今注目を集めている釣法です。しかし、鮭の強い引きに耐えることができる粘りのある強い竿が必要となります。既製品の仕掛けは、販売されていることが少ないので、入手困難な場合は自作する必要があります。餌は、赤く染めたサンマの切り身やイカの短冊などを使い、鮭が通るポイントを予想して餌を流します。
ぶっこみ釣り
海で狙う場合に用いられるぶっこみ仕掛け。投げ竿を使いますが、100メートル沖へなどの遠投は必要ありません。50メートル程度の距離を狙います。餌はサンマの切り身や、赤く染めたイカの短冊などを使い、アタリがあるまで待ちます。北海道の浜辺などで見ることができる釣法であり、効率良く狙う方は、3~10本と仕掛けを多く投入します。
鮭釣りをやってみよう!
毎年期間限定で釣りが行える有効利用調査。多くのアングラーの方が夢を追いかけ応募を行うことでしょう。抽選・先着で選ばれ釣行が可能な方は羨ましい限りです。是非、最高の1匹を釣り上げてください。