アオブダイについて
アオブダイはスズキ目ベラ亜目ブダイ科の魚で、体長は最大で90センチ程になります。名前の通り体は青みがかっており、成魚は前頭部がコブのように突き出るのが特徴的です。
昼間に活動し夜は岩陰などで眠りますが、眠る際には口から粘液を出し、自分を覆うための透明の寝袋を作ります。食性は甲殻類、藻類、貝類などを食べる雑食性。イシダイやメジナ釣りの外道として釣り上がることが多い魚です。
アオブダイの分布・生息域
アオブダイは東京湾、朝鮮半島以南からフィリピン付近までの西大西洋に分布。浅い海の岩礁帯やサンゴ礁を好んで生息します。
他のアオブダイ亜科の魚は主に熱帯域のサンゴ礁に生息していますが、アオブダイは温帯域にも生息するため、日本ではトカラ列島から東京湾、伊豆諸島までの太平洋側で広くみられる魚です。
アオブダイは食べられる?
アオブダイは地域によっては刺身や空揚げなどで食べられていて食用とされています。しかしその内臓には毒を含んでいるため、調理の際には内蔵を取り去る必要があり扱いにも注意が必要です。
アオブダイの食中毒による死亡例も1953~2012年までに8例あり、すべてのアオブダイに毒があるというわけでもないようですが、積極的に食べるのはおすすめできない魚です。
アオブダイは食中毒に注意!
アオブダイは内臓にパリトキシンという毒を有します。パリトキシンはフグの持つテトロドトキシンよりも遥かに毒性が強く、加熱処理しても分解されることはありません。また個体によっては内臓以外にも身に毒を含む場合もあるため食べる際は細心の注意をはらう必要があります。
アオブダイが毒を持つ原因は、アオブダイは雑食性でイワスナギンチャクというイソギンチャクを捕食するのですが、このイワスナギンチャクがパリトキシンを保有しており、この毒が肝臓や消化器官等に蓄積されるためと考えられています。
アオブダイを釣るには?
アオブダイはメジナや石鯛の外道として釣れることが多く専門に狙う人は少ないですが、強烈な引きに魅了されるアングラーも数多くいます。狙うのであれば岩礁帯やサンゴ礁に生息しているため磯、テトラ帯などの場所がよいでしょう。
アオブダイは季節によってエサが変わります。冬場は海藻類を餌にした浮き釣り、夏場はカニを餌にした投げ釣りで狙ってみましょう。
アオブダイを狙うタックル
アオブダイ釣りでは専用のタックルは特に必要ありません。釣り方に合わせて汎用性の高いものを使うと良いでしょう。ここでは特におすすめのタックルを2つ紹介します。
シマノ ホリデー ISO 4号 530PTS
シマノ サハラ 4000
強烈な釣り味を楽しむならおすすめの魚!
アオブダイは残念ながら食べることが難しい魚ですが、体が大きく引きも強烈なため釣りのターゲットとしては最高の相手になってくれます。
専用タックルも必要なく磯から簡単に狙うことができるので、石鯛やメジナの外道としてではなくアオブダイをあえて狙って釣ってみても面白いかもしれませんね。