ギンポってどんな魚?

ギンポは北海道南部から九州北部まで全国的に広く生息している魚です。高級料亭では隠れた高級ネタとして食されることもある美味しい魚です。名前を漢字にすると「銀宝」となり、江戸時代の細長い通貨にその容姿が似ていることからその名が付けられたようです。
分布・生息域
ギンポは浅い岩場やテトラの隙間などに生息しています。北海道から九州まで生息していて、カサゴなどの穴釣りをしているとよく釣れる魚です。見た目から外道として扱われがちでもある魚です。
特徴と生態

ギンポは最大で30センチ程度まで大きくなります。頭が小さく、左右に平たい細長い見た目が特徴です。全身が小さな鱗で覆われており、頭部や背びれ、尻びれにも鱗があります。背びれは非常に長く、エラあたりから尾びれの付け根部分まで伸びています。ギンポは秋から春にかけて産卵し、卵は雄が守る生態を持っています。
ギンポの旬

ギンポの旬は秋から春にかけて。鮮度が落ちやすい魚で高級料亭では活けたまま仕入れることがほとんどです。その身は火を通しても硬くならず、天ぷらなどの多くの調理法で味を楽しむことが出来ます。
ギンポの種類
ギンポには多くの種類が分類されており、その数なんと約340種類にものぼります。ここでは中でも代表的な種類をご紹介します。
ニシキギンポ科

ギンポの中でも最も味が良いとされるのがニシキギンポ科のギンポです。高級ネタとして江戸前天ぷらで食されるギンポはスズキ目ゲンゲ亜目ニシキギンポ科に属する種となっています。
ダイナンギンポ

穴釣りの外道としてよく釣れるのがダイナンギンポです。一般的に釣り場で釣れるのは本種であることも多いようです。ニシキギンポに比べるとあまり食用としては向いていないとされています。
ギンポの見分け方

ニシキギンポとダイナンギンポを見分ける大きなポイントは側線です。側線は魚が水の振動や音を感じ取るための器官です。ニシキギンポは側線が退化していて見つけることは難しいですが、ダイナンギンポの側線は網目状になっていることから種類を見分けることが出来ます。
ギンポ釣りの仕掛けと釣り方

ギンポは岩場やテトラの隙間に生息しているので、初めて釣りをされる方でも簡単に狙うことが出来ます。ここではギンポ釣りで使用する仕掛けや釣り方のコツをご紹介します。
ギンポ釣りで使用する仕掛け
ギンポは足元にあるような隙間にも多く居ますので、短い延べ竿でも十分釣ることが出来ます。ただし、水深などに合わせて釣っていくことを考えるとリール付きのタックルを使っていくのがおすすめです。
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ギンポ釣りのエサ

ギンポはゴカイやイソメ、魚の切り身などを使って釣ることが出来ます。ギンポの口の大きさに合わせて、小さく切って使うとよいでしょう。
釣り方のコツ

穴釣りではテトラや岩場の隙間を一つ一つ丁寧に探っていきましょう。釣れなければどんどん探っていく隙間を移動しながら変えてみるのが穴釣りのコツです。穴釣りでは根掛かりしにくいブラクリ仕掛けを使っていくのも釣果アップのためのコツとなります。
※消波ブロックの上での釣りは危険が伴います。極力、消波ブロックの上には乗らず、堤防から竿の届く範囲を狙いましょう。また天候の悪化時、高波の時などは釣りを止めましょう。
穴釣りのコツや根掛かり対策はこちら
ギンポの天ぷらは絶品
ギンポは天ぷら専門店が多い東京ではかなりの高値が付く高級ネタです。その味はもちろんのこと、入荷量自体が非常に少ないことも高級ネタとされる理由です。釣った時にはできるだけ活かして持ち帰りましょう。
天ぷら

ギンポの調理法で最もおすすめなのが天ぷらです。甘味がある身は、昔の江戸前での天ぷらには欠かせないとされたほど絶品のものとなっています。一口サイズにして、身と衣のサクサク感を楽しむのがおすすめです。
煮付け

天ぷらに並んで絶品と称されるのが煮付けです。軽く素焼きしてから、軽く煮て食べるのがおすすめです。
塩焼き

ギンポをうま味豊かに味わうことが出来るのが塩焼きです。一匹まるごと開いて塩を振ってから少し待ち、焼き上げるのがおすすめの調理法です。
ギンポが釣れたら持って帰って食べてみよう!

ギンポは初心者でも簡単に狙うことが出来る魚です。その見た目から敬遠されがちですが、持って帰って食べないのはもったいない魚です。是非、釣れたギンポは新鮮なうちに調理して食べてみてください。