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マフグ

マフグの生態と特徴を解説!フグの女王と称されるその食味とは

フグの女王と称されるマフグ。特に旬を迎える冬にはトラフグを凌ぐと言われる味わいが魅力です。日本に広く分布するマフグの生態から釣り方、美味しいレシピをご紹介します。

目次

アイキャッチ画像出典:photo AC

マフグとは

マフグの水中画像

出典:photo AC

マフグはフグ科に属する魚で、以前の標準名はナメラフグ。今でも地域によってはナメラと呼ばれる事もあります。シマフグやトラフグよりはやや小ぶりで、最大でも体長45センチ程度、比較的庶民的な価格で味わえるフグとして人気があります。

分布・生息域

日本海

出典:pixabay

マフグの分布は、日本近海に限っても北はオホーツク海西部から南は九州南岸と日本海側を中心に幅広く、どこでも獲れるため古くから日本人は食用として漁獲してきました。主に沿岸域から、沖合でも大陸棚縁辺の餌が豊富な砂泥地にまとまって生息し、北へ行くほどに生息数は多くなると言われています。

マフグの特徴

上下の顎にある板状の歯は、主に海中の甲殻類や軟体動物をかみ砕いて食すためのもので鋭く発達しています。その為、素手で口の辺りを触るのは怪我の恐れがあり非常に危険です。釣れた時は注意が必要しましょう。

マフグの旬とは

ふぐ刺し

出典:PIXTA

マフグは冬の寒い時期に旬を迎え、その引き締まった身に凝縮した旨みと弾力性のある歯ごたえから、ふぐの女王と呼ばれているほどです。有名なトラフグは養殖産が多いのとは対照的にマフグは天然物がほとんどを占めているため、「冬のマフグこそフグである。」と言われるほど冬のマフグは美味しく召し上がることが出来ます。

マフグの毒性と部位

マフグもまた、他のフグ類と同じようにフグ毒テドロドトキシンを有しています。日本で起きている食中毒死亡事件の過半を占めるほどのテドロドトキシン中毒は、食後20分から3時間程度の間に発症し、全身にしびれや麻痺症状を発生させ、重症の場合には呼吸困難に陥る恐れがあります。
【注意!】フグを判別するのは素人では難しいので、必ずフグ調理師免許を有する人に判別し、調理してもらいましょう。

マフグの部位

注意

出典:PIXTA

マフグの調理が大変難しいと言われる要因として、マフグが毒性を有する部位は、卵巣や肝臓にとどまらず、体を包む皮膚や腸、そして筋肉と至るところにまで毒性を有しているためです。ですので、調理師免許を有する人がしっかりと臓器を取り除き、丁寧な下処理を繰り返したうえで、初めてその身を食べることが出来ます。

マフグとクサフグの見分け方

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出典:photo AC

マフグを狙っていると時折掛かるのが食用に適さないと言われるクサフグ。マフグと見分けるうえで一番の特徴は、クサフグだけが持つ背面から腹部に密生する小さな棘の有無です。また、マフグの背面はやや青みを帯びた灰褐色であるのに対し、クサフグは名の通り草のような深い緑色であるのも見分けるポイントの一つです。

▼定番外道クサフグについての記事はこちら

マフグのカットウ釣り

マフグを狙うカットウ釣りの仕掛け

マフグを狙う上で最も一般的な釣り方がカットウ釣りです。アオヤギやエビの剥き身をエサに、その下にカットウバリを2本ほど垂らす仕掛けで狙います。餌を食べに来たフグにうまく合わせ、カットウバリで引っ掛けて釣るという釣り方で、引っ掛け釣りとも呼ばれます。

竿

カットウ釣りでは繊細なアタリをいかに感じ取るがが非常に重要になります。フグ釣り専用の竿も販売されていますが、代用する場合はカワハギ釣りで使用する竿で先調子の竿を選ぶと良いでしょう。

軽量でコストパフォーマンスの高いモデル!

シマノ カワハギ BB M180

全長:1.8m
自重:90g
継数:2本
仕舞寸法:93.5cm
鉛負荷:20-35号

リール

ソルト対応で小型の両軸リールを選びましょう。専用のリールはありませんので、軽量で扱いやすいモデルがおすすめです。

抜群のコストパフォーマンスとしっかりとした性能!

ダイワ ジェネシー 150SH-L

ギア比:6.3
自重:235g
最大ドラグ力:5kg
巻取り長さ:67cm
ナイロン糸巻量(lb-m):3-125/4-90
PE糸巻量(号-m):2-150/3-100

仕掛け

仕掛けは、市販されているカットウ仕掛けがお勧めです。フグの歯で仕掛けを切られてしまう事もあるので、予備を持って行くと安心です。

船宿のノウハウを凝縮したカットウ仕掛け!

マフグの基本的な釣り方

カットウ釣りで釣れたフグ

カットウ釣りでは繊細なアタリを逃さない事が釣果を左右します。空アワセも誘いになり有効なテクニックの一つなので、違和感を感じたら積極的に合わせを入れていきましょう。

マフグの美味しい料理

マフグを釣り上げたら是非楽しみたいのが様々なフグ料理です。高級魚と言われるフグを自ら釣り上げ味わう事は何よりの贅沢ですね。

薄造り

マフグの薄造り

出典:photo AC

フグを楽しむのであれば、まず味わいたのが薄造りです。向こうまで透き通って見えてしまうほど透明感のある身にも旨みが凝縮され、弾けるような歯ごたえとともに味わえる代表的なフグ料理です。

ちり鍋

フグちり鍋

出典:photo AC

マフグの身は時に淡白だと言われますが、淡白であるからこそ最も合うのがちり鍋です。フグの自然な旨みの中に出汁の味がしっかりとしみ込んだちり鍋は、その深い味とともに香りも楽しむことが出来ます。

白子の味噌汁

マフグの白子

出典:photo AC

白子は、魚の旨みが最も凝縮され、クリーミーな口ごたえとともに最も好まれている部位の一つです。生ポン酢や焼きでも美味しく召し上がれますが、実は白子の旨みは味噌との相性が抜群です。白子にあまり火が通らないように調理した白子の味噌汁であれば、白子の旨みを逃さずに、味噌との味の混ざり合いを楽しむことが出来ます。

唐揚げ

マフグの唐揚げ

出典:photo AC

フグの調理で特に小さなお子様に大人気のレシピがから揚げです。旨みを逃さずにしっかりと衣に包み込んだマフグのから揚げはお酒との相性も抜群で、しし唐やカボスなどの柑橘類を添えてご家族みんなで楽しむことが出来ます。

マフグを狙ってみよう!

フグは自分でさばく事が出来ない事から敬遠される釣り師も多いですが、下処理のサービスまで行ってくれるフグ専門の釣り船や、捌いてくれる料理店など、今では簡単にマフグを捌いてくれるようなサービスも多く見つけることが出来ます。次の釣りではぜひマフグを狙い、その旨みを楽しんでみてはいかがでしょうか。