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「エサ釣りは簡単」「ルアーは難しい」って言うじゃない?

「エサ釣りは簡単」「ルアーは難しい」って言うじゃない?

釣りを始めると必ず耳にするのが「エサ釣りは簡単で、ルアー釣りは難しい」という言葉。

なんとなく納得してしまいがちですが、本当にそうでしょうか?

実際には、エサにもルアーにもそれぞれ独自の難しさがあり、思い込みだけでは語れない世界があるのです。

両方を経験してきた筆者の視点から、その違いと奥深さを掘り下げてみます。

目次

アイキャッチ画像撮影:TSURI HACK編集部

「エサ=簡単、ルアー=難しい」って本当なの?

アマゴ

「エサ釣りは簡単、ルアー釣りは難しい」。そんなふうに思っていませんか?

エサ釣りから入った筆者もそう思っていましたが、実際に両方を長く経験してみるとどちらも一筋縄ではいかず、それぞれに独自の難しさがあります。

山下

今回はエサ釣りとルアー釣りの“難しさの方向性”を整理しながら、両方やることで見えてくる釣りの奥深さを紹介します。

エサ釣りの難しさ

「エサだから釣れる」という安心感が落とし穴になる

胴付き仕掛け

エサは魚にとって自然な食べ物なので、口を使わせやすいのは事実です。

だからこそ「誰でも簡単に釣れる」と思われがちですが、ここに落とし穴があります

エサ付けが雑だとすぐに外れたり、水中で回転して魚がヒットしにくくなったりすることもあります。

エサだからこそ丁寧さが欠かせません。

船釣りではとくに差が顕著に出る

シロギス

船釣りは「魚が確実にいる場所」に連れて行ってもらえるため、条件はほぼ同じ。それでも釣果には大きな差が出ます。

タナ取りや誘い方のわずかな違いで、10倍以上の差になることも少なくありません

実際に筆者もアマダイ釣りで、同じ仕掛け・同じエサを使っていたにもかかわらず、隣の人にトリプルスコアをつけられた経験があります。

山下

エサ釣りは一見シンプルに見えますが、じつは正確さと丁寧さを突き詰める奥深い世界です。

ルアーの難しさ

魚を“騙して食わせる”という本質的な難しさ

シーバス

ルアー釣りは、本物のエサではない“偽物”を食わせなければならない点が最大の難しさです。

エサ釣りから入った筆者にとっては、「こんなプラスチックで釣れるのか?」と最初はずっと疑問でした。

案の定、始めたばかりの頃は全く釣れず、「やっぱりエサじゃないと無理なんじゃないか」と思ったほどです。

しかし、ルアーの動かし方や選び方を工夫していくうちに、魚が食ってきた瞬間の感動は格別でした

山下

まさに“騙して食わせた”という実感が得られるのがルアー釣りの魅力です。

キャストやルアー操作など技術的なハードル

キャスト

ルアー釣りでは、キャスト精度やルアー操作といった技術が求められます。

ピンポイントにルアーを届けるキャスト力や、ただ巻き・トゥイッチ・フォールなど操作を使い分ける技術がなければ、釣れないことも少なくありません。

エサ釣りにはない、技術的なハードルの高さがルアー釣りの特徴です。

それぞれの「難しさ」は方向性が違う

エサ釣りは「再現性を高める力」がカギとなる

再現性

一度釣れたパターンを、正確に再現できるかどうか

それがエサ釣りの釣果を伸ばすポイントです。

タナを外さず仕掛けを入れる、同じリズムでコマセを撒く、毎回きれいにエサを付ける。

精度と丁寧さを積み重ね、安定して釣果を出せるかが勝負になります。

ルアー釣りは「状況を読み、答えを探す力」がカギとなる

ルアーローテーション

一方ルアー釣りでは、その日の「正解」を見つけ出す力が重要です。

どんなベイトを捕食しているのか、活性は高いのか低いのか。その状況に合わせてルアーの種類、カラー、アクションを変えていく。

試行錯誤を繰り返して自分なりの答えを導く柔軟さこそが、ルアー釣りの醍醐味です。

両方やることで見える釣りの奥深さ

エサ釣りから学べること

エサ釣りから学べること

タナ取りの正確さ、アタリを見極める繊細さ、エサ付けの丁寧さ。

エサ釣りは「釣果を出すための基礎技術」を鍛える場として最適です。

とくに船釣りでは、同じ場所で釣っているのに釣れる人と釣れない人の差がはっきり出るため、自分の動作が正しいのかどうかがすぐにわかります。

山下

コマセを撒くリズムや、エサ付けの丁寧さが釣果に直結する感覚を身に付ければ、ほかの釣りにも応用できます。

ルアー釣りから学べること

ルアー釣りから学べること

一方ルアー釣りでは、状況を読む力や魚を探す視点、パターンを見つけ出す発想力が鍛えられます

魚がいる場所を見極めるために潮や地形を観察し、その日のベイトや活性に応じてルアーの種類や動かし方を変えていく必要があります。

こうした試行錯誤は、エサ釣りでは味わいにくい“攻略ゲーム”的な要素で、思考力と柔軟性が試される釣りです。

山下

そして、自分が導き出した答えがハマったときの喜びは格別。

「自分で組み立てて釣った」実感が強く得られるのがルアー釣りから学べる大きな魅力です。

両方やると応用が効く

アジング

両方を経験すると、互いの要素を自然に応用できるようになります。

例えば、LTアジ釣りで「やや上のタナに仕掛けを入れると、上顎に針がかかりやすくなり、バラシが少なくなる」と学んだことを、アジングに応用してみました。

すると、少し上のレンジを探ることでバラシが減り、レンジ攻略の幅も広がったのです

山下

こうした相乗効果は、両方をやって初めて気づける部分です。

筆者の結論「エサもルアーも難しい、だからこそ面白い」

どちらも難しい

両方を長く経験してみて感じるのは、どちらも一筋縄ではいかないということです

エサ釣りには正確さを突き詰める面白さがあり、ルアー釣りには状況を読み切って答えを出す面白さがある。

どちらも難しいからこそ奥深く、やり込む価値があるのです。

そして両方を経験して初めて、釣り全体の幅が大きく広がることを実感できます。

両方経験することで釣りの幅が大きく広がります!

カワハギ

エサ釣りで培った正確さや丁寧さはルアー釣りに活き、ルアーで磨いた発想力はエサ釣りに活きます。

両方を経験することで釣りの景色は一層広がり、楽しみ方も無限!

難しさの方向性が違うからこそ、それぞれにしかない魅力があります。

ぜひ、どちらの釣りも楽しんでみてください!

撮影:山下洋太

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